fukku_mii

出産後精神病発症。その後回復し、現在はフリーランス引きこもり主婦に。マイペース更新ですが、スキ、フォロー励みになります!

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出産したら死にたくなった(完全版)

はじめに これは私が、出産したことで、精神疾患を発症し、命を断とうとした後、回復して社会復帰した奇跡の軌跡です。 自殺に関してかなり細かに描いておりますので、苦手な方はご遠慮ください。ただ、産褥期精神病という病気があること、治療方法や医療体制について特に医療従事者の方に当事者の思いや体験を知る機会になれば、病気や障害の有無に関わらず絶望や死を考えた時に読んでいただき、もう少し生きてみよう、そう思えるきっかけに少しでもなればいいなと思っています。 発症前 看護系の大学を卒

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    • 出産したら死にたくなったママの話⑨〜入院編

      退院するために良い患者でいようとふるまい、 結果、娘が6か月の頃に退院することができました。 もちろん1人では家事や育児ができないため ヘルパーさんや訪問看護師さんを病院のソーシャルワーカーさんに調整して入れてもらいました。 でもまだ症状は続いています。 その時のことを私はあまりよく覚えていないのですが、 ニコニコと子どもの世話はしているものの 時々ぶつぶつ言って急に笑ったり 聴覚障害の友人が遊びに来ると聞いて まだ乳児の我が子に手話で話しかけたり かなりおかしかった様で

      • 出産したら死にたくなったママの話⑧〜入院編

        初めての外泊の際は、主人に迎えに来てもらって外泊しました。 帰る途中、薬局に寄ると、薬局で流れている音楽に自分の名前が歌詞の中に入って聞こえてきたり、何故か防犯カメラの映像が何度も変わって自分が映し出されているように見えたりして、まだ私は外に出てはいけないんだ、隠れなければならないんだ、そんな気持ちになりました。 久しぶりの家は、なんだか廊下がとても狭く感じて、自分の家なのに自分の家でなくなったようななんだか不思議な感覚でした。 娘は6ヶ月程で、少しずつ人見知りなのか、

        • 出産したら死にたくなったママの話⑦〜入院編〜

          長期入院患者さん達が入院している病棟は、 まさに檻のような感じでした。 剥き出しの汚れたトイレ、 床に布団をしいたような形で4人程が寝る (詳しくは語れませんが、 実際発病前に仕事で行った病院の中にも 10人以上がひしめきあって転がるように寝ている病院や薬漬け?で寝たきりの患者さんばかりいたりと酷いものでした…) 患者さん達は叫んでいたり頭を壁に打ち付けていたり まさか自分がここに…ととても悲しいような虚しいような気持ちでショックを受けました。 (家族にとってもこの光景は

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        出産したら死にたくなった(完全版)

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          出産して死にたくなったママの話⑥〜入院編

          病院に入院してすぐ隔離室に入れられた私。 隔離室は何もない中にトイレとベッドだけがある部屋です。 危険な事をしないよう基本的には何も持ち込めず、窓もなく、ただ出来ることといったら天井を見つめるばかり。。 私はどうやったらここから脱出できるのか、そればかりを考えていました。 まだ妄想の状態でもあったので、 『前の部屋に居る患者さんが出る為の方法を窓越しに教えてくれている』 と思ったり 『看護師さんのナース服のボタンに鍵がある』 と看護師さんの服を引っ張ったり 入院

          出産して死にたくなったママの話⑥〜入院編

          出産して死にたくなったママの実話⑤〜入院編

          動物園に到着した、と思ったらそこは精神病院🏥 私は病気とは思っていなかったので全力で拒否しました。 英語でノーと何度も叫んで、夫の手を振り払いました。 そこへ病院から男性の看護師さんが複数名やってきて私を外来へ連れて行きました。 私はきっと入院にはならない、普通に話をしたら大丈夫と思っていました。 診察室で何を話したのか正直よく覚えていませんが、診察室に風がザーッと吹いて、周りの家具を動かすようなそんな不思議な体感を感じていました。 私のその時の一番の思い(妄想)

          出産して死にたくなったママの実話⑤〜入院編

          出産して死にたくなったママの実話④〜発症編

          病室から階段を降りていったのですが、 2階から1階に降りるだけのはずなのに なぜか長い長い階段を降りていて 気がつくとそこはどこかの病院の廊下で 3年前に亡くなったはずの夫の父の後ろ姿を 追いかけていました。 そして外に飛び出したところで ちょうど車を取りに行って戻ってきた夫に声をかけられ我にかえります。 私はどこかふわふわとした意識の中で 母と夫に看護師さんが精神科の病歴、受診歴を聞いていて、 『精神科を早急に受診してください。何かあれば連絡をください。』 と言ってい

          出産して死にたくなったママの実話④〜発症編

          出産して死にたくなったママの実話③〜発症編

          そこから母子同室で娘との日々が始まりました。 産後すぐは母乳が出ず、泣いてもすぐにお乳をやることができず辛かったですが、2日目からはお乳もよく出ていて自分自身もお産や母乳について体感したことを『また仕事に復帰したら生かせるな』などと思ったりしていました。 そして退院する少し前に娘の出生時の時間や身長、体重、頭位などを聞いたときに、娘の生まれた時間や身長、体重の全ての数字が一致していることが分かり、その瞬間に全ての数字が頭の中を駆け巡り、 『あぁそうだったんだ』 と数の真

          出産して死にたくなったママの実話③〜発症編

          出産して死にたくなったママの実話②

          その時私は結婚していて、 2年程はできなかったのですが、 娘を身籠ることができました。 妊娠中も仕事をしていましたが、 経過は安定していて 娘との新しい生活に夢いっぱい。 産まれてくることを 心待ちにしていました。 娘はゆっくりさんで 予定日になっても産まれて来ない 早く産まれてきてくれないかなと 階段の登り降りをしたり スクワットをしたり そして、出産予定日から 数日後の深夜に破水し そこから入院。 すぐに産まれた訳ではなく、 誘発分娩で2日間かけて 出産することが

          出産して死にたくなったママの実話②

          出産して死にたくなったママの実話

          発症前① これは私が、出産したことで、精神疾患を発症し、命を断とうとした後、回復して社会復帰した奇跡の軌跡です。 看護系の大学を卒業した後、 私は公務員試験を受けて 念願の行政の保健師になり 保健所でやりたかった精神分野の 保健師になりました。 もともと母も看護職で 病気をどう予防するか そして途上国での医療支援に 興味があった私。 学生時代は東南アジアやアフリカの 途上国へ行き、 貧しいながらも目がキラキラした 途上国の子供達や若者に出会って 『どうして恵まれているは

          出産して死にたくなったママの実話