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オールドユニクロに幸あれ、中編

この記事はオールドユニクロに幸あれの中編になっております。前編では前後編に分けるとか言っておきながら中編です。まだ前編を読んでいない方はそちらを先に読んで頂けると分かりやすいかなと思います。


で、前回の続きになるのだが、さらに昔のユニクロのタグを見てみよう。

それがこちら。
「UNIQLO」というタグの下に「UNIQUE CLOTHING WAREHOUSE」のタグという二段構えになっている。
どうやらユニクロは略される前の名称からUNIQLOという名称にスパッと切り替えた訳ではなく、段々と変えていったようだ。昔の店舗の写真でも、二つの名称が混在しているものをチラホラと見かける。
ちなみに旧ロゴを見ると分かるが「UNI-QLO」と間にハイフンが入っている時期もある。


では次に紺タグ(銀字バージョン)が出る前はどんなタグが使われてきたのかを見てみよう。


まずはこちら。
この何となーくモダンな雰囲気が漂うタイプのUNIQLOのタグには「UNIQUE CLOTHING WAREHOUSE」の文字がない。
なのでこれは恐らく上の両名併記タイプよりかは新しいものだと推測される。

このタイプの品質表示はこのようになっている。
まず、社名と住所、電話番号の記載が無いので1997年以前の物とみて間違いはないだろう。ちなみに、その代わりとして「C-YK 5」という記載がある。これは他サイトで言及もされている通り、ユニクロの商品ということを表すコードの様なものだろう。社名類がないタイプの品質表示には必ずこのコードが入っている。

そして商品番号は429-8110と、7桁になっている。この構成は97年以降から社名が(株)ユニクロになるまでの間(普通の紺タグの間)使われている。おそらく。また普通の紺タグについては前編を参照のこと。

自分の所持の所持している物から調べてみると、最初の3桁が97年以前は4〇〇、銀タグは5〇〇、普通の紺タグは6〇〇と表記されていた。
ここから推測するに、
緑モダンタグ→銀タグ→普通の紺タグ
という流れで変化していったのだと思われる。

銀タグの品質表示。画像はメルカリから

続いての品質表示タグはこちら。
これは上であげたUNIQLO&UNIQUE CLOTHING WAREHOUSE両名併記タイプの品質表示である。
こちらも裏面に「C-YK 5」の記載があり、1997年以前であることは間違いない。
だが、商品番号(おそらく)を見てみると、
「No.A408MJ」と記されている。
先程と比べるとルールがまるっきり変わってしまっている。
ただ、上で挙げた緑モダンタグからは7桁の商品スタイルが長く続いている(97年以降もしばらく継続している)ようなので、
やはり両名併記タイプは緑モダンタグよりも前で、略さない名前と略す名前との過渡期にあたる物と推測される。

そして次に紹介するのがこちらのタグ。
紺地に離れた書体でUNIQLOの表記、分類するなら銀字タグである。
「C-YK 5」の表記から製造は97年以前。そして商品番号はNo.440MJ01と上の社名併記タイプに似た構成になっている。
と思いきや、、、

こちらが裏の写真である。
なんとこちらにもNo.の記載がある。しかもその後に続くのは7桁の数字。
ついに社名併記タグと7桁のみバージョンの両方を合わせたものが出てきてしまった。これはどういう事なのだろうか。

という風に、ここまである程度の推測をしてきたが、実際はこんな単純な話ではないようなのだ。
上に挙げたものはあくまで氷山の一角であり、
ユニクロは長い歴史の中で実に様々な種類の商品、タグを制作してきたようだ。

画像はメルカリから

例えばこちらはチノパンのタグと品質表示の画像なのだが、このタグで一つ疑問に上がってくるのは
「UNIQUE CLOTHING WAREHOUSE」の文字の存在である。
品質表示の住所記載と7桁の商品番号から97年以降の物だとは思うのだが、略された「UNIQLO」の文字が見当たらないのだ。
先程は併記されてた時期があるとか言ってしまったし、それも97年より前の事のはずであった。(はずだと推測していた)
しかしパンツの存在で急に振り出しに戻されてしまったようだ。
補足しておくと上で挙げたリーバイスっぽいパッチのデニムにも「UNIQLO」の文字は無い。
パンツは略さない名前使用OKのルールでもあったのだろうか。

しかもデニムは同じような見た目でも年代によって品質表示の性格が異なるのだ。

メルカリより
メルカリより
これは私物

3つとも外見は同じデニムなのに、番号のルールだけでなく表記方法も変わっているのである。
一つ分かりそうなことと言えば、商品番号が7桁時代のパンツの最初の数字は「8」と区分されているっぽい事くらいだ。


というように短い期間のパンツ一つ取っても疑問点が増え、調べれば調べるほど謎が深まる一方なのだ。
そもそも最初この記事を書こうとしていた時は、昔のタグのルールもある程度理解出来るものだろうと踏んでいた。
だが蓋を空けてみるとどうだ、前後編には収まらないし、あーでもないこーでもないと何回も書き直しているし、ルールも余計分からなくなってしまったではないか。何なんだこれは。

次回の後編(の予定)ではタグのことだけでなく、本当は今回書こうと思っていたオールドユニクロというカルチャー自体に対する思いなども語っていきたいと思う。
また、今回書いたことに間違いなどがあったら気兼ねなく指摘して頂ければと思う。
当時について知っていること、思い出などあればそちらも是非教えて頂けるとありがたいです。

ということで後半に続く、、、


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