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子供たち小学校を辞める

オーストラリア、ニューサウスウェールズの学校は4学期が始まりました。

それと同時に、我が家の子供たちは学校を中退しました。

日本ではあまり聞きませんが、オーストラリアにはホームスクールと言うシステムがあって、政府の定めた教育協会(?)に登録すれば、に家庭で義務教育ができます。

と言うわけで、我が家もホームスクーラーになりました。

なぜそんなことをするのかと言うと、前の記事でも書きましたが、コロナによる規制がひどくなってきているから。

#コロナ感染件数は0件

その規制は、「子供たちがほんの少しでも風邪の症状を見せたら、即、早退させ、コロナの検査を受け、感染していないことが確認できたうえで、その症状が無くなるまで学校には来てはいけない」と言うもの。

その連絡を受けた時点で、私たちのホームスクールリサーチがはじまり、今学期まで行って(早退させられなければ)、来学期からホームスクールを始めることにしました。

日本よりは身近にあるホームスクールシステムですが、それでもまだホームスクールをやるのは特別な事情(いじめとか、親の事情とか)がある家庭だけ。と言うイメージがあるようで(実際私もそう思っていたし)、ホームスクールをすると言うと、「え?!」と苦笑いな反応をされるのも結構ありました。理由を言うと、「は?それだけで?」と言う感じの反応も多く(笑)。まあ確かにね。コロナなんてそのうち終わるじゃんって思うよね。

子供たちの社交性はどうなるの?心配しているのは子供たちのばあちゃん(私の母)だけではないかと。(私も一応ちょっとは心配した)。


私たちが、ホームスクールに踏み切ったのは、コロナの規制によるものですが、それ以前から学校教育には多少なりとも疑問はありました。

とはいえ、私も夫、そして私たちの親も、6歳になったら学校に通い始め、中学、高校、(大学)と出た人たちです。それが当たり前と思っているので、疑問は持ちつつも、そこから何か学んで未来を切り開いていくんだろうと、気持ちを丸く収めてました。

しかし、今回の事で、行政から言われるがままに動き、少しの融通も聞かない、除菌剤も、学校の休み時間の遊び方にさえ指示してくる学校環境に子供たちを置いておくのは、疑問以上に不安を覚えました。


私の母は子供たちのことを随分と心配しています。

日本にはない制度ですし、オーストラリアでさえ変な目で見てくる人もいるぐらいなので、まあ孫のことが心配になるのは仕方のないことかと思いますが。

ただ、やめると決めてから、私の子供の教育に関する関心は200%上がりました。勉強だけじゃなく、心の勉強も取り入れられる。お金の勉強もさせてあげられる。楽器だって今はオンラインで何でも学べます。放課後時間は予約でいっぱいの人気なスイミングの先生にも午前中になら見てもらえる。友達とは、放課後のスポーツで会えばいい。オーストラリアのいいところは、スポーツは学校の部活ではなく、放課後各自でスポーツ活動をするところ。学校に属していなくても、友達とはスポーツクラブで会えます。

いいことづくしじゃない。と私は思うのです。

とはいえ、子供たちに学校最終日に泣かれたときは、選択を間違えたのかもしれない、と自分たちの決断に自信を無くしました。

そんな時に、同じマインドを持った人たちのグループに参加しているのはとても強いです。

そう、自信を無くした時、反対マインドの人に相談したって、打ちのめされるだけです。私はよく母に子育てや、ママ友関係などいろいろな事を相談します。でも今回は違う。今、母に相談したら、火に油を注ぐようなもので、母の心配は膨れ上がります。心配されれば、その心配はこちらに移ります。だから、今回の事は母にはまだ言っていません。母には、少し落ち着いてから言いうことにします。

私は、ホームスクールを決めてからすぐ、ホームスクールグループ(有料)に入ったのですが、3学期中はそこでやり取りされる会話や、子供たちの様子を見ていました。そして、今回、子供たちに泣かれ、私はそのグループに相談させてもらいました。

相談を投げかけて、すぐにいろいろな方からコメントをもらいました。読んでいるうちに、冷静になれて、今はたぶん感情的になっているだけで、すぐに落ち着いてくるだろう。もし子供たちがどうしてもホームスクールは嫌だと言うなら、最終手段として、学校に戻ることもできる。と気持ちを静めました。

4学期が始まり、1週間がたちました。結果から言うと、


むっちゃいい

です。


今までは、学校に任せていた教育を、全面責任を取ったわけなので、私は必死なのですが、むっちゃいいです。勉強面も、生活面も、むっちゃいいです。

週2で保育園に行っている、次女5歳にもついでに読みと算数を教えたところ、読めるようになる!かけるようになる!足し算できるようになる!面白い!!成長が間近で見られて、毎日できるようになることが増えて、それはまるで、赤ちゃんが、生まれてから、笑うようになって、声を出すようになって、なんか握るようになって、動くようになって、寝返り打つようになって、座るようになって、ハイハイ、たっち、歩くようになる姿を見ているよう。

上の子たちも、大したことはしてませんが、いろんなことに興味を持っているっています。小2の息子は、文字が読むのが得意でなく、クラスの中でも遅れ気味だったのですが、毎日本を読むことを習慣にさせて、私も必死に「how to teach reading 」(読み取りの教え方)を学んでいます。#息子と次女用に。

1日2-3時間の勉強時間で、あとはクラフトをしたり、ジョギングをしたり、サイクリングをしたり、プールで泳いだり、あとは1時間半~2時間のスクリーンタイム(テレビ、コンピューターゲーム)が許されています。

心配だった友達づきあいは、放課後、ほぼ毎日スポーツがあるので、そこでめいいっぱい付き合ってます。それでいいと思ってます。だって、考えてみれば、友達とおしゃべりする時間なんて、朝、授業が始まる前10分、中休み15分、お昼休み30分、放課後バスに乗るまでの時間約5分。それならば、家でさっさとやるべきことをやってしまって、放課後、授業のベルも先生も気にせず遊べる時間がある方がいいじゃない。と思うわけです。(学校に行ってるときは放課後スポーツは週1)


と、言うわけで、小学校中退。私は専業主婦からフルタイムティーチャーになりました。

最高じゃないか。

最高じゃないか。この予期しなさすぎる人生。

子供たちに一番影響を与えられる大人が、私になったことで、気が引き締まります。






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美帆
頂いたサポートは全額、我が子の全寮制高校の寮代および学費に使われます。ド田舎に住む子供たちの応援お願いいたします。