運び屋が教えてくれる幸せな悲しみ
最近よく映画を観ます。おはこんにちは!こまつみほです。
今日の映画はクリント・イーストウッド監督主演の運び屋 (映画.comリンク)です。今回の記事はネタバレありなので、それでも良い方だけお進みください。ではあらすじからどうぞ。
家族をないがしろに仕事一筋で生きてきたアール・ストーンだったが、今は金もなく、孤独な90歳の老人になっていた。商売にも失敗して自宅も差し押さえられて途方に暮れていたとき、車の運転さえすればいいという仕事を持ち掛けられたアールは、簡単な仕事だと思って依頼を引き受けたが、実はその仕事は、メキシコの麻薬カルテルの「運び屋」だった。
真面目な性格ですが、家族より仕事をおもんじてきたせいで、本当に独りぼっちです。子供の結婚式にも出ず仕事、仕事、仕事。私は少し同情していまいました。だって、今の年配の方たちはそれが普通で、むしろそれこそ家族の為だと生きてきたじゃないですか?時代が変わり、それがわかってもらえないのが、まずさみしい。
そして、インターネット社会に負け、自慢だった農園まで取られてしまいます。人生の全部を捧げてきたといってもおかしくない農園なのに。ほんと人生なんだったのか・・・。一人の妻として「こういう時ほど旦那さんの支えになりたい」と思ってしまいました。ですが、運び屋を始めてあることが劇的に変わっていきます。
そう、お金です。
大金を手に入れたことで何もかもが変わっていくのです。高額な品物を買ったり、遊んだり。ずるずると運び屋の仕事がやめられなくなっていきます。だけど、アールはもともと真面目な男なんです。手にした大金で、農園を取り戻したり家族の為にお金をつかったり。大切なものに惜しみなくお金を使います。
アールが家族と向き合えなかったことの大きな原因は、労働時間に対するお金の釣り合わなさだったのかもしれません。仕事のために時間を割いていたからこそ家族に対してないがしろになった・・・。そう考えると感情移入が強くなってしまいます。もちろんやりがいも感じていたとは思いますが。
だけど、悪いことはいつかバレてしまいます。そうです、とうとう逮捕されてしまうんです。アールは裁判で戦うことなく罪を認め実刑を受け入れます。その裁判に集まっていた家族にアールは言います。
なんでも買えるのに時間だけは買えなかった。
この映画で一番響いたセリフです。私には時間が買えなかったことより、他のものは全部お金があれば解決できていたことを嘆いたセリフに聞こえました。アールはお金さえあれば、ずっと前からもっと家族を大切にできたんじゃないでしょうか?
今、働き方を悩んでる人も多いと思います。家族と居たいのに仕事に時間を取られてる人も。家族でこの映画を観て感想を言い合えば、お互いの今の気持ちをわかりあえるかもしれません。ぜひ、多くの人に観てもらいたい映画です。
今日も読んでいただきありがとうございました。