見出し画像

採用は強いチームづくり。本質的な採用活動に向き合う。


キャリアコンサルタント、事業会社の人事、採用代行事業責任者としてHR領域に長く関わってきて、感じる「違和感」。採用要件の決め方や、採用選考の在り方など幾つもあります。

採用の目的はシンプルに「強いチームをつくること」
だとしたら、あまり本質的ではない採用活動だらけだなと感じるのです。

* * *

「どんな人と働きたいか?」を考えた時、
誰だってスーパーマンが欲しいし、
より良いチーム、強いチームをつくりたい
そう思いますよね。

フルタイムで働けるそこそこの人より
短い時間でもパフォーマンスが高い人がいいし、
オフィスに通える範囲に住んでいるそこそこの人より
遠い場所にいても優秀な人と働ける方がいい。

当たり前のことだけど、そういう選択ができない会社が大半です。

多くの人が、既成概念や慣習にとらわれています。
働き方がその1つの例です。

労働力人口が減少の一途を辿る今、会社の所在地に通える範囲の中から良い人材を探すことには無理があります。
それでも「出社」から抜け出せません。

働き方だけでなく、採用についても同じことが言えます。
HRtechの台頭により、新たな採用手法が生まれているように見えますが、実際には20-30年前と比較し求人/転職手法に大きな変化はありません。

より良い人と強いチームを作ることが目的ならば、手放してもいいことは案外あります。私の所属する事業部では、働く場所・時間・雇用形態が様々なメンバーが集結しています。
一緒に働きたいと思える人がどうかが軸になるからです。

採用の判断基準についても違和感があります。
どんなに優秀な経歴でも女性というだけで

「結婚して辞めちゃうのでは」
「お子さんができて辞めちゃうのでは」
「お子さんがいるからあまり働けないのでは」

となんやかんや理由をつけて
女性を書類選考で落とす…という場面を嫌というほど見てきました。

同じ土俵にすら立たせてもらえない現実。


その他にもまだまだあります。

「いい大学を出ていれば地頭がいいはず」
「転職回数が多い人は続かないからダメ」
「1社の経験が長すぎて転職したことがない人は適応できるか心配」

年齢や既婚・未婚、これまでの経験からあたかもその人のことをよく知っているかのようなジャッジに違和感しかありません。
(もちろん、そうやって決めて判断せざるを得ない理由があることも理解しています)

現在 CASTER BIZ recruiting で常時100社くらいのスタートアップの採用支援をする中で、またこのモヤモヤが再燃してきました(2022.2退職)
もうちょっと本質的な採用活動にできないものか。

転職回数や学歴、これまでの雇用形態などで判断するのではなく、
スキルや価値観が一致するギャップの少ないマッチングを実現したい。
採用の概念を「強いチームづくり」に変えたい。

そう強く思うのです。

* * *

転職エージェント時代、担当登録者の決定率全国一位だったのですが、その理由はシンプルです。多くの企業人事と話をしてきて、ネガティブジャッジを切り抜ける方法とポジティブに変換する方法を知っていたからです。

ポイントは幾つかあります。

1つ目 職務経歴書の書き方
その人のキャリアの特徴や、目指したい方向によって見せ方のパターンは分かれます。ネガティブに作用するものを埋めて、届けたい情報がきちんと伝わるように書くことが大切です。

2つ目 実際に話した人しかわからないマッチ部分伝達
やはり、職歴書だけでは伝わりにくいこともあります。
そこで「会った方がいい理由」を人事にダイレクトに伝えてました。

当時、企業担当と登録者担当が分かれていた(いわゆる分業)のですが、クライアント人事から「森数さんの推薦者は、そうわかるように書いて欲しい」と企業担当に依頼がきたり、「森数さんに直接伝えたい」と人事から連絡が来たり。良い相乗効果があったこともベースにはあります。
リファラルとほぼ変わらない効果だったと振り返っています。


最後 ベタですが面接対策
面接って、落ちたらめっちゃ凹みませんか?
履歴書や職務経歴書を元にこれまでの自分について話したら落ちた…。
自分を全否定されたような気持ちになりますよね。だけど、その会社が今求めるニーズと合わなかっただけ。自分自身の価値と選考結果は必ずしもイコールではありません。

一方で、面接で伝えるべきポイントをわかっていなくて、ご縁のない結果になってしまっている人は意外と多いです(残念ながら、面接官の質問力にも依存します)。面接対策をしたら、今までずーっと落ち続けていた人が、自信を取り戻して内定複数獲得なんてことは珍しくありません。

* * *

テクニカルに切り抜けてるだけという見方もあると思います。
でも、本来 判断するために必要な情報を取り出して、
正しく、適切なタイミングで届けられるようにしているだけです。
実際、担当登録者で早期に辞める人は非常に少なかったです。
(無理やり創り上げて入社したわけではない)

* * *

転職回数や学歴、これまでの雇用形態などで判断するのではなく、
スキルや価値観が一致するギャップの少ないマッチングを実現したい。
採用の概念を「強いチームづくり」に変えたい。

大事なことなので2回目です。笑

* * *

 - 特定の人材の不毛なとり合い
 - 本質的ではない採用
これらを少しでも無くせないかと考えてます。

私にできることは小さいかもしれませんが、第一歩として
「効果的な職務経歴書のつくり方を教えます」というbosyuを出しました。
(注:bosyuはサービス終了したため、現在はこちらで受け付けています)


採用する側の悩みもよくわかります。
採用の正解ってわかりにくいし、非常に曖昧な世界です。この解決も同時に進めていかなければ…という気持ちで先日noteを書きました。

不幸なミスマッチを減らし、本質的な採用活動を推進することで強いチームがたくさん出来ていくといいなと思います。


TwitterとVoiciyで組織やキャリアについて発信しています。「スキ」やフォローしていただけると嬉しいです。

🕊Twitter:@MihoMorikazu
🎙Voicy:組織とキャリアと私とボイシー


いいなと思ったら応援しよう!

みほ ☻ 森数 美保
よろしければサポートお願いします。いただいたサポートはコーヒー代として使わせていただき、次の執筆のがんばるパワーとなります◎