なみだをながすときも
コーヒーを頼んで席につく
店員さんが、淹れたてのコーヒーを運んできてくれた。
一口飲む。「おいしい」状況的に口にはだせないがつい思ってしまった。
目の前には、女性が座っている。
「最近どう?調子いい感じ?」と少し明るく話しかけてみる。抽象的な問いをしてしまったかもと、、少し思ったが、女性は、悲しい顔をしながらぽつぽつと自分のことを話はじめてくれた。
女性が泣くと「もったいない」と思う。
なにがもったいないと思うのかというと、
せっかく朝時間を作って自分の好きなアイシャドウを塗って、アイラインをひいて、ビューラーで睫毛をあげて、マスカラを塗る。
そして、私たちはその日一番かわいい自分に自分を作り上げていく。
その日のスケジュールや、服装によってアイシャドウの色は変えるし
どんな印象を持ってもらいたいかで、アイラインの角度と太さを調整する。
マスカラはダマにならないように気をつけながら、瞳に最後の仕上げをする。
作り上げたかわいい自分が、自分の涙で崩れていく。
メイク道具を選んだ時間も、メイクしている時間も崩すために費やしているのではない。かわいいをつくるために時間を費やしているんだ。
だから、女の子が泣いてハンカチで目頭を抑える仕草がなんともいえない。自分の涙で崩すのだが、必死に抗っている。
だから、共感の気持ちと一緒に「もったいないせっかくかわいくしてきてくれたのに」と思う。
一筋の涙は美しい
一方、涙はきれいだとも思う。
大人の女性は、瞳から一筋涙を流す。
苦しさと理性で戦い、でてきたのが一筋の涙。きれいだ。
ぽつぽつと話すなか、やっと自分の感情を素直に言葉にできた瞬間に頬をつたう涙。ティッシュを差し出す。「話してくれてありがとう。」「苦しませてごめんね。」と言うと、目頭を抑えながら首を横に振る。「ごめんね。」きっとこのごめんねは、もったいないやきれいだも含まれる。いつもかわいくて、涙を流す姿でさえきれいでいてくれて「ありがとう」とも思ったが口にはしなかった。
「泣いてはいけない」と思わず、感情を吐き出してほしい。全部受け止めるから。すべて愛しぬくから。なにがあっても味方だよ。
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徳田さんのnoteに感銘をうけて、こんなnoteもかいてた。
味方なのよ!と叫びたい。笑