『かまどさん』で美味しくお米が炊けるワケ
三保原屋本店は静岡の家庭用品専門店。創業は1687年といわれています。
「火加減不要」で「美味しいご飯が食べられる」ことで、土鍋界で最も有名な『かまどさん』の美味しさの秘密は、その「厚み」にあります。
【まず、土鍋で炊いたご飯は美味しい!】
説明しなくても、分かってくださる方も多い「土鍋で炊いたご飯は美味しい」という感覚。
でも火加減とかめんどくさそう
一方で、土鍋でご飯を炊くと聞くと
「火加減が大変そう・・。」
「吹きこぼれが嫌だ・・。」
と思う方も多いと思います。
しかし『かまどさん』は火加減不要で、吹きこぼれリスクが非常に低いのが特徴。なによりも美味しくご飯が炊けます。
(慣れてしまえば、ケトルでお湯を沸かす感覚で、お米を炊くことができます。)
『かまどさん』で火加減が不要なワケ
『かまどさん』が革新的なのが【火加減がいらない】土鍋だということ。
先に答えを書いておくと火加減がいらないよう、吹きこぼれがないよう、
『土鍋が勝手に調整してくれる』
という特徴があります。
その開発秘話が、後述のメーカーさんサイトにまとめられています。
そして、noteを読んでいただく方には
『土鍋が重いのはメリットなのか、デメリットなのか?』という問題を考えていただけると幸いです。
三保原屋の店頭でお客様と話をすると
・調理中は重いのはメリット
・洗ってしまう時は重いのはデメリット
と、お話をする方が多くいらっしゃいます。
【なんで火加減がいらない?】
かまどさんの開発秘話が、製造・販売元の長谷園HPに記載されています。
とても良い記事なので、是非読んでいただきたいと思います。
2022年に亡くなられた長谷園の会長と工場長。
この2人の二人三脚を横で長く見ていた竹村さんという方が記載しているブログなので非常に臨場感のある内容になっています。
(竹村さん、現社長を含めると四人五脚でしょうか。)
★土鍋の厚みが違う!
『かまどさん』を持つと、重い!と思う方もいらっしゃいます。
他メーカーに比べれば重さを感じるのは、それだけ土鍋に厚みがあるから。
当然ですが、厚みを増せば、材料を多く使い、重くなります。
この厚み・重さが美味しさに大きく影響します。
★土鍋という特性
土鍋の素材は土。
金属に比べて、非常に温度が伝わりにくい素材です。
この土鍋の火の伝わりにくさから、いわゆるご飯を炊くときの火加減
「はじめチョロチョロ、なかパッパ、赤子がないても蓋をとるな」
を勝手に再現してくれることとなります。
【つくるの大変!】
◎土鍋は部品が多い
土鍋はパーツが多い商品です。
どんなに簡単に作業を推測したとしても以下のようになります。
①それぞれのパーツをつくる
②粘土を乾かす(乾かし過ぎると割れる)
③パーツを人の手でくっつける
④1000℃以下の窯で素焼きをする
⑤1000℃以上で本焼きをする(釉薬をかけて焼く)
便利になりすぎた時代ではイメージしにくいのですが・・
工場から、均一なモノが勝手に出てくることはありません。
多くの人手がかけられて商品は製造されています。
よりマニアックな内容は、機会があれば記載をしたいと思います。
【重いのはメリットかデメリットか】
お客様は「洗う、収納」を想う
お店で思うのは
お客様は「洗って、しまう」時のことを考えて道具を選ぶことがあります。
そして、それ自体は現実的に必要だと思います。
メーカーさんは「調理中」を想う
今回『かまどさん』が非常に良い例なのですが、メーカーさんは火にかけている時に「美味しいご飯を炊きたい!」と思い、商品を開発しています。
(もちろん、収納の良さをコンセプトにした商品が今後開発される可能性もあるかもしれませんが。)
土鍋に限らず、金属のお鍋に関しても以下のnoteで、鍋の厚みについての記載をしています。
【とにかく美味しいお米を】
かまどさんに関しては、本当に
「美味しいお米を食べるために」
開発された商品。
「美味しいお米を食べる」ことと、「家庭でも簡単に炊ける」ことをメーカーさんが考え抜いた結果、この重さが必要となっています。
どれくらい重い??
重さの感じ方は個人差があります。
また、重さに関しては慣れてしまうと気にならないという方も多くいらっしゃいます。(手の大きさや、キッチンとの兼ね合いもあると思います。)
こんな場合は、三保原屋に限らず、かまどさんを扱っているお店でスタッフさんに是非質問をしてみてください。
ネットでも分からないことは、実店舗に行って確かめることを是非オススメします。
実演予定
三保原屋本店では2024年1月20日、21日の土日に、長谷園の方をお招きして、実演販売を予定しております。
今回は
●ご飯を炊いて
●カレーをつくって
●燻製をつくる
という予定になっております。
※2024年2月1日加筆
実演に関してインスタライブでご覧いただけます。
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