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創業335年。noteはじめました。

株式会社三保原屋の常務の堀です。
この度、noteをはじめました。

長くお店を続けていますが、間口も狭く、静岡市のご出身の方でもご存じない方が多いと思います。

古くからのお客様には「まだ頑張って続けている」ことを知って頂きたく。
新しいお客様には「こんなお店がまだあるんだ・・!」と驚いていただきたいので改めて紹介をさせていただきます。

【創業は江戸中期】

創業は1687年。
江戸時代中期に「荒物問屋」として創業したといわれています。
プラスチックがない時代なので、商品は縄や、竹ぼうき、ザルなど天然素材のものばかりでした。

現在は株式会社三保原屋として
・三保原屋本店(静岡市葵区)
→家庭用品店
・三保原屋LOFT店(静岡市葵区)
→作家ものを中心とした雑貨屋
・NEST焼津店(焼津市)
→カジュアルなアウトドア用品を含む雑貨屋
と、それぞれテイストの違う3店舗を運営しております。

【基幹店舗の三保原屋本店】

三保原屋本店の店頭

基幹店の三保原屋本店は家庭用品店を扱うお店です。
静岡駅から徒歩10分ちょっとの立地。静岡市役所が近くにあります。

駅前の商店街「呉服町商店街」の三保原屋前は、現在も週末の1日で1.8万人が通行するメインの通り。(2021年交通量調査:三保原屋前)
この「呉服町商店街」、過去は東海道として利用されており、駿府城の城下町としても栄えていた場所です。

静岡市は非常にコンパクトな街づくりをしており、古くから親しみをこめて街中のことを「おまち」と呼んでいます。今も昔も、買い物は「おまち」でする方は多くいらっしゃいます。

現在も地方都市としては人通りが多く、夏は風が抜けて、冬も雪が降らず、急な坂がなく、非常に生活はしやすい地域です。

【三保原屋本店の簡単な歴史】

三保原屋本店は過去、静岡市内で少し引っ越しをしているようです。
確実にわかっている範囲では、
①江戸末期は札の辻町で営業(現在の静岡伊勢丹のむかえあたり)
②昭和からは呉服町で営業
と、少しずつ移転をしていました。

江戸時代の「常磐津」に出した広告物
右ページの最後に「三保原屋 徳兵衛」と名前が出ている

江戸時代、商人は苗字をもっていなかったので、代々「三保原屋 徳兵衛」を襲名していたと記録されています。私が明治以降で9代目と言われておりますが、創業期からの正確な代数は把握できていません。
当時の取扱品目は
呉服・太物・鉄物・紙類・キセル・煙草入れ
笠・傘・雪駄・下駄・荒物
となっています。

戦後(昭和20年代後半)の三保原屋本店、左は祖父

戦前は天然素材の家庭用品を販売していましたが、
戦後になりプラスチックが入ってきた段階で、当時の店主が仕入れ・販売したところ大ヒットしたそうです。

まだまだ戦争からの復興中だったなかで、
・色がついており
・落としても割れない
・軽い
プラスチックが売れていくのをみて
「戦争復興から人々は楽しい生活を求めているに違いない」と感じ、その後の取扱商品をどんどん増やしていきました。

当時は商店街の中にも、陶器屋、金物屋、呉服屋など専門店が多く並び、お店同士の交流もありました。

炊飯ジャーなどにも花柄の商品が出始め、インテリア要素が増えていきました

そして、さらに三保原屋を成長させたのが「LDK」という概念。
今まで土間・居間・客間だったおうちが、LDK形式になり、生活様式が一変しました。インテリアという概念が広まったことにより、テーブルクロス、カーテン、絨毯、スリッパなどを多く販売していました。

【現在の三保原屋本店へ・・】

昭和32年、防火ビルとして営業開始

三保原屋本店では、現在も昭和32年に防火ビルとしてつくられた建物が利用されており、
・昭和42年の増築
・平成にはいった頃の大改装
を経て、現在の形に至ります。

三保原屋本店が最も力をつけた時期は、コンビニもドラッグストアも100円ショップも世の中には存在していませんでした。

周りの店舗の変化、生活や価値観の変化とともに、取り扱い商品を少しずつ変化させ、営業を続けております。
現在は、百貨店でも、ホームセンターでもない、専門性のある商品ラインナップを扱う家庭用品店として、地域に密着したお店を営んでいます。

【主な取り扱い商品】

三保原屋本店は家庭用品店です。

その品揃えは非常に多岐にわたり、何屋さんかを一言でご理解いただくのは難しいと思いますし、お客様によってもイメージが違うようです。

現在は

三保原屋1階
三保原屋地下

・スリッパ
・キッチン用品(取扱種類は数千点)
・陶器や土鍋
・鉄器(鉄瓶、風鈴など)
・木製品(木のお弁当箱や、おひつ、お箸など)
・手ぬぐい

三保原屋 中2階

・タオル
・パジャマ
・靴下、冷え取りグッズ
・傘

三保原屋2階

・洋服、服飾雑貨
・荒物雑貨(和帚、など)
・インテリア用品(マルチカバー、クッション、のれんなど)
・絨毯、カーテン
を主に扱っています。

置いておけば勝手に売れるようなものではなく、スタッフによる接客で販売をするような商品ばかりです。商品1つ1つに仕入れた意味があり、静岡ならではの取扱商品も多くあります。


また、現在は1フロアに収まる雑貨屋さんが非常に多い中では、規模でも取り扱い商品でも珍しいお店となってきており、関東からの旅行客のお客様にも喜んで頂くことがあります。

今後、noteでは、質問を受けることが多い項目にこたえていこうと思います。もちろん商品に関する投稿も、ゆっくりと行いたいと思っています。


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