見出し画像

「陶器」と「木」の“おひつ”

三保原屋本店は静岡の家庭用品専門店。創業は1687年といわれています。

今日は”おひつ”の区分について。
おおきく分けると、“おひつ”は「陶器」と「木」のタイプがあります。
いずれも「ご飯を美味しく食べたい!」という目的は同じ道具です。

①レンジでチンしたい!→陶器のおひつ
②木の香りが好き!(炊いたご飯全部入れる)→木製のおひつ
がオススメです。


【共通点】

「陶器」と「木」の共通点は、
小さな穴が沢山ある材質(多孔質)であること。

●お米の余分な水分(湿気)が、穴の中に避難し、
●その後、お米が乾燥してくると、お米に戻ることが出来る。
結果的に、お米の水分調整(調湿)をしてくれるため、ご飯を美味しく保つことが出来ます。

共通の注意点

逆に言えば、パッと見ただけでは乾いて見える状態でも、中に水分が残っていた場合は、ともにカビてしまうリスクもあります。
いずれも、しまい込むときは、しっかりと乾かしてからにしてください。

【陶器】

お店にいると、なんとなくですが
「残りご飯を”おひつ”に入れたい。」というイメージで使われることが多い印象です。

そのため、大きなサイズの種類は少なく、1合~3合くらいのサイズ感が多い傾向があります。(大きくなると重くなりますし。)

特徴

メリット

デメリット

サイズの展開(特に大きなもの)は、木製おひつの方が豊富かなと思います。

【木製品】

炊いたご飯を、一度全て”おひつ”に入れていただく方が多い印象です。
炊きたてのご飯を”おひつ”にうつして、お米をモチモチさせる目的で、レンジで温めなくてもご飯が美味しいと感じる方も多いはず。

また、店頭では香りが気になる方が多いので、今回は、無垢(木に何も塗っていないタイプ)のタイプを前提に記載します。

こんなnoteも書いてます↓


★香りについての注意点★

特に木製品は、できれば現物を見た方が良いと感じています。

多くの方が、国産のスギやヒノキ系の香りをイメージされている気がしており、個人的には、国産のタイプをオススメします。
特に海外産は、使っている木の種類により、例えば白木などは、イメージ通りの香りではないこともあります。(海外産が悪いわけではありません。)
できれば、一度店頭でお確かめください。

特徴

メリット

既にお使いの方に聞くと・・
常温でご飯を保管されている方であれば、木の”おひつ”のご飯は、レンジで温めなおさなくても美味しいと感じる方はとても多いです。

デメリット

木製品の扱いに関するnoteはこちらにも記載しています。↓
とりあえず、伏せて乾かさないほうが良いです。

【その他、選び方】

①目的

決して正解例を示しているわけではないのですが、お店でお客様と話をさせて頂く中で、”おひつ”を目的別で伝える時があります。
※ここでは分かりやすさのために、少し割り切った書き方をしています。

一方で・・
”おひつ”は、お米の調湿をして、ご飯を美味しくする道具!
と、より強く考える場合は、「木」の”おひつ”がオススメかもしれません。

②容量

左が3合、右が5合

ライフステージにより、炊くご飯の量は変わります。
例えばですが、
ご結婚→子育て中→子供の独立→お孫さんの登場
といったケースでは、ご飯を炊く量が大きく異なります。

どのライフステージで、どんな目的で”おひつ”を使われるのか??がポイントとなります。

また、できれば、ギュウギュウにご飯を詰めるのではなく、ふわっと入れていただくと良いかと思います。

③形状

特に陶器の”おひつ”を冷蔵庫に保管する場合は、
・冷蔵庫での保存しやすさ
(まんまるだと冷蔵庫の容積をとる)
・蓋が平らだと、上に何か乗せられる
などの検討が必要だと思います。

【最後に】

”おひつ”には、電気炊飯器のような保温効果はありませんが、水分を調整(調湿効果)があり、勝手にご飯が美味しくなります。

急いで買うものではありませんが、例えば飲食店さんや、宿泊先でのご飯、”おひつ”を使っているお知り合いの方などの体験談から、興味を持っていただくのが良いかな??と思っています。

そして、木製品に関しては「個体差や、香りの差があるので」インターネットでの購入はオススメしにくいかなと思います。是非、一度近くの専門店さんに足を運んでみてください。

今回の関連記事は以下にまとめています。


いいなと思ったら応援しよう!