向き合うのは「文章」ではなく「文章を”書いた人”」(2017/5/4週目)
編集部の先輩が担当予定だった記事を、代わりに編集させてもらうことになった今週。編集していくなかで考えたこと、悩んだことがいくつかあったので書き出してみた。
①言っていることが先輩と逆にならないか
②「せっかく書いたのに」と、嫌な気持ちにならない戻し方
③このライターさんは、どんな思いで書いているのか
①については、ライターさんと先輩がやりとりしているメッセージを読んでて気づいたこと。写真が少ないな、と思って記事に加えていたが、過去に「写真は使いすぎないで」と注意していた経緯があった。
その人が過去に写真を使いすぎていたのかもしれないけれど、”少なめに”と指摘した後で私が写真を追加しても良いのだろうか…と悩みが残る。
そもそも、なぜ「少なめに」と伝えていたのか、先輩に確認する必要があるんだろう(聞けないのは私の諸事情)。
②、文章をざっくり削ってしまったり、構成を大幅に変えてしまう記事が出てきた時、フィードバックの伝え方に結構な時間を使う。「不要なので」「無駄なので」とストレートに伝えるのもひとつだとは思うけれど、どうして不要なのか、無駄なのかがわからないとライターさんもモヤっとするんじゃないのかな、と考え始めるとそこからが長い。
どうして不要なの? 無駄なの? を言語化し、冷たい印象にならないよう伝える文章を考え、指摘事項を言葉におとしこんでいく。変更部分が多すぎても相手のモチベーションにならないと思うし……なんて考え始めるとどこまで編集すべきかと手が止まってしまうことも。
「サイトに公開しても問題無いよう記事をつくりあげること」が、編集の仕事だとは思っている。でも、ライターさんのことも尊重したいと思うと、思い悩んでしまうことが多いのが現状だったりする。
必ず、良いところを見つけて伝え、感謝をしているけれど、どこをいいところとして伝えたらいいか悩むことも多い。
③について。うーんうーんと伝え方を悩んで、ライターさんが次に使える学びになるようフィードバックを伝えてみても、当のライターさんがそこまで求めていなければ、「なんのためにここまで時間かけてるの?」と編集の工程が有意義ではないような気がしてくる。
特にMATCHAは全国にライターさんがいるので、対面はもちろんskypeでもあまり話す機会がない。まして今週私が担当した編集は、ライターさんとは過去に一切やりとりをしないまま、「文章」を編集していた。
①も②も③も、ライターさんがどんな人で、どんな経緯があって、ライティングを通してどうなりたいかがわかったら悩むこともそんなに無いのかもしれない。「文章」を校正していても最終的には、その先にいるライターさんとのやりとりになるわけであって、やっぱり「相手を知る」っていうのはどんな仕事でも必要なんだろうな、と、メッセージさえまともに交わしたことのないライターさんの記事を編集して身に染みたことだった。
編集者の方、「自分の場合、ライターさんにこんな風に接している」というお話があったらぜひ教えてください。
ライターの方、「こんな編集者がいて良かった」というエピソードがあったらぜひ教えてください。
まだ週も半ばですが、今週の週報でした。
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