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音楽と私。17 〜再開〜

note生活が22日目に突入した。

当初は音楽の原点を5話ぐらいにまとめて答えを見つけようと思っていたのだが、予想以上に長いシリーズとなっている。
それに、答えはまだ見えていない。

しかし今日も淡々と綴りたいと思う。
綴ることで大事なことが見えてくるはずだ。


前回のnoteでは、石川テレビ入社2年目の私が音楽と再会を果たした話を綴った。

今夜はその後の話を綴りたい。


取材から1ヶ月もしないうちに、北山さんが主催するチャリティーコンサートのお知らせがあり、観に行った。

金沢を拠点に活躍する声楽家数名のジョイントコンサートという形で、そのコンサートは金沢市アートホールというホールで開催された。
金沢駅近くにあり、木のぬくもりが随所に感じられる立派なホールだ。

久々にたくさんの歌を浴びた。
次々に出演者が入れ替わり、時にはデュエットなどもあり、個性豊かな歌声がホールに響き渡った。
最後は会場の皆も一緒に「故郷」を歌った。
温かくて、良いコンサートだった。

終演後、私はまっすぐに北山先生のところへ行った。
そして、「歌をまた歌いたいと思います。誰か歌の先生を紹介してくいださいませんか。」
と頼んだ。

北山先生はすぐさま「ああ、じゃあ直江先生だね!」
と、たまたま近くにいた出演者の女性を半ば無理やり引き合わせてくれた。

それが、私と直江学美さんとの出会いだ。
直江さんは金沢市出身で、コンサートやオペラなど石川県内各地で忙しく活躍するソプラノ歌手である。

たまたま直江先生が新規のお弟子さんを受け入れたタイミングであった。
さらに、たまたま当時の先生のお稽古場所が私の家からとても通いやすい場所にあった。
色々とタイミングが良かった。

こうして私は直江先生のもとで声楽を習うことになった。


仕事に追われている時には足が遠のいてしまうこともあったが、会社帰りに自転車で直江先生の自宅へ向かった日々が懐かしい。

直江先生は歌の先生でもあり、石川にいた頃の私のメンターのような存在でもあった。
歌のこと、私生活のこと、仕事のこと、なんでも先生に相談し、たくさんのアドバイスをもらった。今でも先生には頭が上がらない。

そして先生は、たくさんの励ましとチャンスをくれた。
先生が歌うイベントの前座として弟子たち全員で歌わせてもらったこともあったし、弟子たちで石川県文教会館というホールでコンサートに出演させてもらったこともある。(後に思い出の場所となるのだが)
県内の音楽家をたくさん繋いでくれたりもした。


長い期間のブランクがあったし、練習時間はあまり確保できなかった。
正直この頃の歌はお世辞にも上手とは言えない。
しかし上手い下手よりも、再び歌えていることがとても楽しかった。
そして楽しく歌えていたのは、先生がいつでも否定せず、励まし続けてくれたからだと思う。

振り返れば、あんなに何も気にせずのびのびと楽しく歌えていたのは、後にも先にもあの時ぐらいだったかもしれない。
ここには少しヒントになることがありそうだ。


この頃、私のアナウンサーとしての仕事もだんだんと乗ってきていた。
当時の私は少し3枚目というか、天然のようなキャラクターにカテゴライズされていた。(私はいたって普通に生きていたつもりであったが。)
バラエティ要素が強かったので、よく番組のロケの中でも歌うようになっていた。
VTRのオープニングに歌と共に登場したり、感動を歌で表現したり。
なんでもありでやらせてくれたディレクターさんには感謝しかない。

こうして歌うアナウンサーとして定着し(多分)、迎えた入社3年目。
私は仕事も歌の一つの山場を迎えることとなるのだが、この続きは次回以降に綴りたい。


ここのところ、駆り立てられるように夢中でnoteを綴っている自分に若干引いている。
もはや無の境地だ。
書くという行為は、坐禅に近いのかもしれない。

今夜もnoteを綴れたことに感謝したい。







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