発射台 2023/8/9
今MIDORI.soをやっているのは、スクーリングパッドがあったから。スクーリングパッドとは、黒崎さんが始めた学びの場で、直訳すると学びの発射台。デザイン学部というのを黒崎さんが直接担当し、デザインの定義を広く捉えて自分の生き方をどうデザインするかという問いのもとに学ぶ、という場だった。
当時から今までずっと一貫して黒崎さんが言っている「何が問題かが問題か」が学びの鍵となり、問いに対して、そもそもの本質を考えてそこから思考を発展・発散していくという黒崎さんの頭の中を覗かせてもらうような学びの体験だった。受講者も、学生から事業をやっている人、会社員、何やっているか不明という年齢も職業もごちゃ混ぜで、やっているうちにこのごちゃっと感が心地よいコミュニティとなっていった。13年くらい前、よく分からないけれどネットで見つけて「えいやぁ!」と18万円も出して参加した。当時会社員だった私にとっては目の前がパッと明るくなる、そんな経験だった。
そのスクーリングパッドは、学校リノベーションとして先駆けだったIID(池尻ものづくり学校)で開催され、社会人でもちょっとだけ学生に戻ったような感覚で毎回のセッションを楽しむことができた。そのIIDは、新しい事業者を募集し、2025年頭から新しくスタートする。新しい事業者たちは、私も含めスクーリングパッドの卒業生やかつてIIDにお世話になった人たちで構成されることになった。特に意図したというよりは自然と集まって、発射台に立ってしまった、そんな感じだ。
創業のための学校や起業塾など巷にたくさんあるが、スクーリングパッドはただ生き方を自分の手でどうデザインするかを主題としているだけなのに、さらには受講者が誰もが起業などを目的としてなかったのにも関わらず、そのような学びの場に劣らず新しい事業やプロジェクトに挑戦する人たちを多く輩出してきた。ふと振り返るとそれって面白いなあと思う。
結局は、自分次第で生き方をデザインできるということを再認識し、正解は一つではなく、そもそも正解なんて存在しないことを知ることが大事なのだと思う。またその過程で、答えありきでない問いに対して自分がどう思うのか、考えるのか掘り下げ続けることも。
何が書きたかったか分からなくなってきたが、今もそのスクーリングパッドの考え方は必要だと思うということを言いたい。IIDも新しくなるし、これから発射台に立つ人を後押しすべく、ニュースクーリングパッドをこの機会に始めないといけない。そんな宣言でもある。