サバイバーとスライバーいう言葉
「サバイバー(survivor)」という言葉
虐待、災害などさまざまな原因から生じた傷を心身に負いながらも生き延びている人たち。
わたしもそうなんだろうと思いながらも、認めるのがこわかった。
自分は性犯罪被害の当事者であると認識する過程がわたしの中で抜けていたため、回復に時間がかかった。
破局の段階から、安堵と混乱→回避→再考→適応と回復のプロセスをたどっていく。
とはいっても、そんなにスムーズに回復のプロセスをたどることはなく、混乱、回避、再考、適応をいったりきたりしていると当事者のわたしは思う。
victim(犠牲者、被害者)が回復して、サバイバーになるというよりは、「被害者であり、なおかつサバイバーである」の方が適切だと、これもまた当事者のわたしは思う。
そして「スライバー(thriver)」
自分が被害者であることを自覚し、そこから抜け出してサバイバーとなり、さらにサバイバーという自覚はありながら、生きる痛みや苦しみを受け止め、自分を許し、自分の人生を前向きに生きる。
今、わたしはこの段階に入ったと思う。
被害に遭ったという事実をそのまま丸ごと受け入れ、認め、自分を責めなくなった。
これはとても大きい。
そして自分を愛し、
生きることに喜びを見いだしたこと。
これも大きい。
ここまでくるのに30年。
長かったのか短かったのか、分からないけれど。
この道のり、誇りに思える自分がいる。