
そうか、君はもういないのか
朝 目覚めて
一階のカーテンを開ける

庭に 一昨日のバーベキューのあと
おろしたてのサンダル
蚊取り線香ホルダー

うっすら頭の中で
四人分の朝ごはんの算段をしていたが、
いつもの三人分なら あれとあれで済むな
そう訂正した途端に
えもいわれぬポッカリというような、
空虚な感情におそわれた。
そうか、
もう居ないんだ
昨日の夕方、二男のジョンくんは
東京に戻って行った。
そういえば
この感覚、ついひと月前にも覆われた。
おじいちゃん(義父)がいつものように夕食前にお風呂に入りに行って
急死した ことを
聞いた時
また会える
と
もう会えない
の差。