こう描けば絵は上手くなる 読了
こう描けば絵は上手くなるを読み終えた。
緊縛やまんこを描いて生きていきたいです。そのためには圧倒的に良い作品をつくり継続的に発表することが必要だと思っています。ただし弊害も多く心が折れそうになることも多いです。継続的に悩まずに良い作品を描き発表していくにはどうしたら良いですか?
ストレスフリー超大全を受け、この悩みに対処する方法を探すため読み始めた本だ。
いくつか自分の制作に取り入れられそうな内容や考え方をピックアップしてみると、
強調と省略、選択が重要
写実における創造的制作とは、自分が見ているモチーフの様々な事象から、「アピールしたい」「表現したい」「主張したい」形と色を選択して画面に描くことだという。
緊縛に当てはめると、縛った時のもモデルの反応、動き、吐息や声、濡れ方などを観察して、それを選択して描くということだろうか。
そう思って描くだけで絵の幅が広がるかもしれない。
また自分の現在の絵はどちらかというと隅から隅まで全部描く感じで省略がない。省略する箇所があれば主題がもっと引き立つし、二次的な良い点として早く描けるようになるかもしれない。
ちなみに以前はピンボケのような省略した絵を描いていたこともある。省略をもう一度作品に取り入れるのも良いかもしれない。
ちなみにこんな絵です。
どちらもご購入いただいたので手元にはありません。
人物画の写実表現は「見た目」の表層を追う以上のことはできない
ときどき写実の絵を揶揄する言い方として「写真でいいじゃん」がある。
写実の画家はだいたい「写真とは違う」と言う。
自分でも今は写真があるのだから絵が絵である価値はカメラで撮影できないデフォルメされた絵や、空想上の世界(例えばSFやファンタジーなど)であるべきなんじゃないか?という迷いがあったりしたが、人物画の写実表現は「見た目」の表層を追う以上のことはできないと断言されるとスッキリする。
誇張しなくても筋肉や骨格が皮膚を押し上げる、精妙な起伏や輪郭線など完璧な表面描写を成し遂げれば、人間の内面が表せる
見て感じ取ったものが描ければ、真実(本質)に達する
などの記述もあった。
この本はQ&A形式で書かれており、毎日絵を描いた方が良いですか?という質問もあった。
自分は例えば歯磨きをするかのように習慣化して毎日描かなくてはいけないと考えており、仕事や生活で忙しかったりメンタル的に描けない日があるとだから自分はダメなんだとしばしば思っていたのだが、これに対する答えを要約すると
良いか悪いかではない。意識しなくても毎日描いてしまう人と努力しても毎日描けない人がいる。ノルマを課すより内容重視(一枚一枚が踏み台になるよう)に軸足を移さないと労力が無駄。
ということだった。
この考え方は自分にはなかったので参考になるかもしれない。
また、自分は今のところ緊縛やまんこ以外はあまり描く気にならないのだが、モチーフが偏ってしまった時の打開方法は?という質問の答えは描き続けるしかないとのこと。
さらに好きなものだけを描いてプロになれますか?の質問には好きなものを描いて通用させるのがブロです。と答えている。
また、自分が好きなイメージを変更するのではなく、それがもっと生きるように、またもっと深まるように技術や考えを磨くのが本筋とのことでした。
もしかしたら最近は緊縛のアート性やファッション性だけでなく、SM的な感情などの方の興味がいっているのでそういうことが伝えられるように技術や考えを磨くのが良いのかもしれない。
官能を表現したいと言い換えてもいいかも?
最後に、自分の行動や考え方に取り入れられそうな内容をまとめてみると
今の絵に省略を取り入れてみる
毎日描かなくても質が大事(1作品づず成長するように描けば良い)
写実画は表層を追うことしかできないが、追求すれば内面も表現できる
緊縛とまんこが好きなら描き続けるしかない(もっと深まるように技術や考えを磨く)
落ち込まず元気を出して前向きに制作に取り組めそうだ。