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一人のモデルを追った作品を描きたい〜甲斐荘楠音展備忘録

東京ステーションギャラリーで開催されている甲斐荘楠音展に
行ってきたので備忘録です。

https://www.artagenda.jp/exhibition/detail/7926

僕は甲斐荘に対して「異様な感じの女性の絵を描く画家」という印象を持っており漠然と興味はあったのですが、今までちゃんと見たこともなく彼についてもほとんど予備知識もありませんでした。

昭和初期くらいまで生きた少し昔の人だと勝手に思っていたのですが、1978年まで生きていて映画の衣装などにも携わっていた思っていたよりは最近の人だということも今回の展示で初めて知りました。

スケッチも多数展示されていましたが「この人天才!」と思うほどは上手な画家という印象ではなく、モデルの写真を元に描いた絵もあったり、雑誌や新聞などの写真のスクラップブックも展示されていて、もっとキ○ガイみたいな人なのかな?とも想像していたのですが、コツコツ描いていたのだなと思うと親近感も湧いてきます。

特定のモデルがいたわけではなさそうですが、モデルのモノクロ写真とスケッチと完成作品が展示されているものがいくつかあって、一人のモデルのスケッチを何枚も描いて追っていく感じ、そして作品に落とし込んでいくという感じはとても共感します。

あと、きっと彼のモデルはもっと美しい人だったのではないか?と想像するのに、あんなに気持ち悪く描くのはなぜなのか?というのは気になるところです。
仕事柄カワイくとかキレイに描くことが多い僕ですが、そもそもはその点には興味が薄く一時期はあえてブスに描くのが好きだったりしたのでそういう意味でも共感したくなる部分がありました。

最近の僕はイラストレーションの仕事が忙しめで作品としての絵画をあまり描けていないので、早くまた一人のモデルを追った作品を描きたいなという衝動にかられました。


最近描いたスケッチ

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