わが家のカレー
どこのうちにも「わが家のカレー」があると思います。
私の場合、わが家のカレーは
市販のルウを使ったものですが
ちょっとしたこだわりがあります。
それは、市販のルウを数種入れること。
カレールウは、最近はいろいろな会社が出していますが
ほんの少し前までは3社しか出していませんでした。
ハウス、SB、グリコの3社です。
なぜかというと、スパイスを手にいれやすかった
製薬会社(だったかな)から始まったからだそうです。
カレールウって、同じ甘口でも
メーカーによってスパイスの配合がちがうので
何種か混ぜると味に深みが出ると思っています。
なので、私は必ず3種類は入れることにしています。
できれば上記の3社から1つずつ。
市販のルウを混ぜることは、母から教わりました。
「だってそのほうがおいしいじゃない」と言いながら
大鍋にルウをポイポイ入れていた母。
この、ルウまぜこぜカレーもおいしかったのですが
たびたび父が言っていたのが
「あの黒くて辛いカレーが食べたいなあ」
でした。
そのたび母は
「あれ作るの大変だからねえ」
と言っていたものでした。
あるとき、なんで大変なのか聞いたら
「ブラウンルウ作るのが大変なのよ」
と言っていました。
ブラウンルウとはなんぞや。
シチューのときに作るのががホワイトソース、
小麦粉とバターを焦がさないように炒めて作りますね。
ブラウンルウは小麦粉とバターを茶色になるまで
しかも焦がさないようにしつこく炒めて作ります。
(と、あとで調べてわかりました)
ルウができたらいったんねかせて(冷まして)
それからスープでのばしていくのだそうです。
もっともこれだけでは辛くないので
カレー粉をどっさり入れたのだと思います。
そういえば、台所の棚に、カレー粉の缶がありました。
父曰く「とんでもなく辛かった」というそのカレーは
私は食べたことがないので
どんな味かわからないのですが、
相当おいしかったらしいです。
父にとっては、母の黒くて辛いカレーが
わが家のカレーだったのかなと思います。
母のルウまぜこぜカレーは、今や私のわが家のカレー。
最近は、市販のルウのほかに
辛くないカレースパイスを振り入れ
香りをスパイシーにしています。
味は子どもたちに合わせて甘口ですが
香りがスパイシーだと中辛の気分で食べられます。
具は、じゃがいも、にんじん、玉ねぎ、鶏モモ肉、
または豚肉に、何かしらキノコを入れます。
この前作ったときはシイタケでした。
いつか子どもたちが
母ちゃんのカレーおいしかったなあと
思い出してくれる、そんなカレーをつくっていければと思うのです。
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