「満月の日」ツォクの、お知らせ ※無事終了(2/16)
本日(2月16日)は満月(チベット暦十二月十五日)にあたり、また阿弥陀如来の御縁日でもあります。
チベット密教において月4回のツォクに指定されている吉日にあたりますので、ツォク供養を厳修します。
満月ですので今回も、阿弥陀三尊を主尊とする「往生法」(遷移法、超度法)を夜7時より修し、ツォク供養はその終了後(夜9時過ぎ)に修します。
往生法とは血脈の諸師へ祈願することで加持をいただき、さらに阿弥陀如来と観音・金剛手の両菩薩に対する熱烈な祈願と敬信によって、浄土への往生を願う行法です。故人やご先祖様をはじめとする衆生への祈願、追善廻向が含まれます。
賛同いただける方は今回も「サポート」という形で、お気軽に供養へご参加ください。
今回もサポートいただいた方は、祈願主のお名前で供養用の特別な燈明(チューメー)を、朝まで仏前にて供養させていただきます。
(更新:2/17 13:00)
午後7時15分より、満月の日の法要の第一弾として「往生法」を修しました。故人やご先祖様をはじめとする縁ある生き物が極楽浄土に安らぐことができるよう、廻向いたしました。
またサポートいただいた方々が不慮の事故などから免れて天寿を全うできるよう、併せて無量寿如来の祈祷をいたしました。
午後9時15分からは満月の日のツォク供養を伴う一連の儀軌を執り行ないました。11時30分に無事満行しましたので、ご報告いたします。
また燈明は翌朝まで絶やすことなく供養し、皆さまご先祖様の菩提に廻向しました。
今回もサポートいただきましてありがとうございました。
ツォク供養は、長寿のグル・リンポチェを本尊とするもので、皆さまの息災と健康を祈願いたしました。
また護法尊儀軌では皆さまのご守護を引き続きお願いしました。
また個別の祈願をいただいておりましたので、その方に対しては、別座でターラー女神(多羅菩薩)を本尊とした行と『二十一尊多羅礼讃経』等をお唱えしました。
顕教においてターラー女神は女性の「菩薩」とみなされますが、密教においては完全な仏陀とみなします。伝統的には二十一尊の形態が知られていますが、単尊としては圧倒的に緑ターラー(下の写真)の御姿です。
ターラー女神は、仕事を探すなど人生で遭遇する問題の解決策を見つける上で、特に重要です。二十一尊はそれぞれ疫病や霊的な問題、ライバルの妨害からの制圧、守護、治癒、人間関係の向上などあらゆる問題に対応した御姿をとられます。
今回お経を精読して再確認したのは、二十一尊はかなりパワフルな存在ということです。インドのヒンドゥー教ではカーリー女神という大変怖ろしい神様がいらっしゃいますが、ちょうどあのような武器を手にした女性が二十一尊に多くエントリーされています(ただしチベットの伝統ではどれも同じような御姿で、肌の色と三昧耶形だけを換えて描かれる)。
また二十一尊の中には弁才天、尊勝仏頂仏母、クルクレ尊、白傘蓋仏母、摩利支天といった有名な尊格も含まれます。
祈願主さまの願いが速疾に叶うよう、お祈りいたします。
次のツォク供養は26日(土)のダキニの御縁日となります。女尊の日ですのでこの日も引き続きターラー女神への祈りを執り行ないます。
また特別祭として、2月19日(土)にもツォクを厳修します。
この日は私が受けている教法の相承で最も大切な師である、ギャルワ・ロンチェンパの記念日にあたります。チベット寺院では伝統的に最秘の上師瑜伽「ティクレ・ギャチェン」(広大なる心滴)とそれに付随するツォク供養を執り行ないますので、それに従います。
いずれも近づきましたらここ(note)で告知をいたしますので、よろしくお願い致します。皆さまも、感染に気をつけてお過ごしください。
<参考>
※ターラー女神についての過去記事(2020/4/26)
※灌頂について(2021/11/17)
サポートは、気吹乃宮の御祭神および御本尊への御供物や供養に充てさせていただきます。またツォク供養や個別の祈願のときも、こちらをご利用ください。