「蔵暦十日」ツォク供養の、ご報告(5/11)
昨日(5月11日)はチベット暦三月十日でした。
毎月十日はグル・リンポチェの御縁日でしたので、夜はグル・リンポチェを本尊とする儀軌「リクズィン・ドゥーパ」とツォク供養を厳修しました。
昨日はさらに、ブータン王国にとって特別な記念日でもありました。
グル・リンポチェの「心の化身」とされる、シャプドゥン・ンガワン・ナムギェル(1594-1651)の涅槃日でもありました。
チベットの王族出身であったンガワン・ナムギェルは、敵対勢力に王座を奪われ、ブータンに赴きます。ンガワン・ナムギェルは当時、諸侯が群雄割拠していたブータンを1つの国家へと統べました。それ以降、ブータンでは19世紀までンガワン・ナムギェルの転生活仏を見つけ、政界と宗教界に影響を及ぼしてきました。ンガワン・ナムギェルの身・口・意の化身がそれぞれ、ブータンの政治と宗教を統治してきたのです。
昨日はチベット寺院にて祈願主様のお名前で寄進をし、さらに冤親債主の供養としました。
また灌仏(下の写真)もしまして、私たちの体と心が浄化され、仏陀の法身を得ることができますよう、祈念しました。
「リクズィン・ドゥーパ」は、無事満行することができました。
1時間半の法楽でした。
グル・リンポチェは、このようなお言葉を残されています:
そこでチベット暦十日には、集中してグル・リンポチェの行をすることが推奨されています。
今回もサポートいただいた方のお名前と所願成就の祈願をし、常にグル・リンポチェの加持がありますよう祈念しました。
世界平和の祈願と戦争の犠牲者への追善廻向も行ないました。速やかに浄土に赴くことができるよう祈念しました。
来週月曜日(5/16)は満月で、阿弥陀如来の御縁日です。
上座部仏教圏ではこの日、釈尊の生誕・成道・涅槃が1つになったお祭りウェーサーカがあります。
またこの日には皆既月食が起こるため、この日に積んだ善業も不善業も1,000倍に膨れ上がると信じられています。
当日の夜は満月の日のツォク供養を執り行ないますので、日が近づきましたら改めて告知させていただきます。