今年もサカダワ月がやってまいりました。
サカダワ月については、過去記事をご覧ください。
前回は布薩について述べましたが、あらゆる仏典の中で最古とされる『スッタニパータ』に布薩(ウポーサタ)が登場することを指摘しました。
『スッタニパータ』では、布薩について多く言及しています。仏教教団が成立する遥か前から、布薩はインド社会に慣習としてあって、社会的にも重視されていたことを物語っています。
今回はその『スッタニパータ』の中から、「第2章 14.ダンミカ」の部分を掲載します。
これはサカダワ月を過ごすのにふさわしい内容だと思います。
以下、引用部分はすべて仏陀(釈尊)のお言葉です。
「不飲酒」だけ二つの偈(三九八、三九九)も割いているのを見ると、当時のインドで「酒」(酔わせるもの)はかなり根強いものだったことがうかがえます。
仏教の影響かどうかはわかりませんが(M.K.ガーンディーの影響かもしれません)、一部の社会階層を除いて「酒は悪」という倫理観は、現代インドにまで継承されています。