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外交官はどれくらいの給料をもらっているの?

以前、外交官の仕事や外務省の任期付き職員になるためについての記事を書きました。

外交官はどのような仕事をしているの?国際機関でのキャリアを目指す上で日本大使館での勤務が有益な理由。|カニマンボ@国連 (note.com)

外務省の任期付き職員に合格するためには? ~元採用担当者から見た合格の秘訣~|カニマンボ@国連 (note.com)

今回は、海外の日本大使館で外交官として勤務する場合に、どれくらいの給料・手当がもらえるかについて、実際に私が書記官として勤務していた時の体験を踏まえて、ご紹介したいと思います。

昔は、「海外に数年間生活すると家が建つ(くらいお金が貯まる)」という話を聞いたことがありましたが、それは完全な誇張であり、大手商社マンであればまだしも、流石に国家公務員の給料では海外で生活してもそこまで蓄財することは難しいです。

しかし、国内で勤務する場合と比べると、海外で勤務したほうが、より多くの蓄財が可能なことは事実です。

外交官の給料と検索すると、色々と事実とは異なる記事が散見されることがありますが、私自身の経験も踏まえて、外交官の給料について正確かつリアルな情報を提供できればと思います。

今回の対象となるのは、外交官として赴任する職員(外務省プロパー職員、他省庁や民間企業から派遣されるアタッシェ、任期付き職員(書記官)として採用された職員)ですので、専門調査員や草の根委嘱員などの大使館で勤務する他の職員の給与体系とは異なる点に留意が必要です。

なお、JICAの職員も同様の給与体系となっていることから、JICA職員の給与体系が気になる方にも本記事は参考になるかと思います。


1 給与・手当体系

基本的に、在外勤務時に受け取る給料は以下のとおりです。

(1)本俸(日本の口座に振り込まれる給与)

(2)在勤手当(海外の口座にドルやユーロなどで振り込まれる給与)

(3)配偶者手当

(4)住居手当

(5)子女教育手当

(6)ボーナス(年に2回)

その他、給与以外にも様々なサポートがありますので、こちらについてもご紹介したいと思います。

なお、在外職員には国内で得られる諸手当のうち、地域手当、本府省業務調整手当、通勤手当、俸給の特別調整額(管理職手当)、超過勤務手当、単身赴任手当等は支給されません。

(1)本俸

こちらは日本の口座に毎月支払われる給料です。


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