お茶漬けくちづけ「正三角関係」NODA・MAP
許嫁、、、
初っ端からネタバレ。
玉砕、のところは、怖い言葉の羅列だったのに、怖すぎたからか、記憶が欠けてしまった。
ただの言葉遊びしてるところから、一気に突き落としにかかるからなあ、野田さん、ほんと油断ならない。
秒で完売のプラチナチケットが、まさかの発券してみたら実質最前列で、セブンで受け取ってから、もう背後から誰か襲ってこないか、チケットの日にち間違えてないか、濡れてないか、盗まれてないか、1時間に4回くらいカバンの中のチケットを確かめ確かめしながら、その日を迎えた。
コロナの、開場後の幕が開かないという悪夢もあったから、本当に本当に幕が開くまで緊張した。果たして、、ちゃんと開幕した。
顎髭、汗に濡れて艶っぽさを纏った、あの天下の松潤が目の前で手錠で繋がれて呻いてる。。瑛太くんが上手の方で台詞言ってたけど、誰も何者も間に挟まない、目と鼻の先で松潤が細かに表情筋を動かし、声をたまに出しながら唸り、呻き、繊細な芝居をしてるから、どうしても目が離せなかった。
長澤まさみちゃんの美しさは、この世のものとは思えなかった宮沢りえちゃんと同じくらい嘆息した。神は、このように美しき造形物をよくぞお創りになられた!と言いたくなるほど、佇まいも、その伸びやかな肢体も完璧だった。そして特筆すべきは、その指先。常に神経が全ての指に意味を持たせるようにしていた。特にスローモーションになると、その類稀さが際立つ。アンサンブル、どの方もそれぞれのしなやかさ、やわらかさ、苦しみ、様々表現されていて素晴らしいのだが、どこにいてもまさみちゃんに目がいってしまう。
間に合ってよかった、って何に?
の件、面白かった🤣野田さんの、普段のはて?がこれでもか!って詰め込まれてる。
もう、どうしてくれるの。いつかの今際の際に、思い出してしまいそう。
神に仕える初々しさの残る三男と
妖艶で露出の多いだけで同性から軽蔑される女を見事に演じ分けているまさみちゃんに、本当に大きな拍手を送りたい。
声の質も、声音も違うし、顔も違って見えた。
養生テープで結界を張って、裁判の途中で、そのやりとりのあった過去に飛ぶ、っていう時間の視覚化が素晴らしかった。
養生テープ界もびっくりしてるとおもうわ。スポットライトを浴びる日が来るなんて。
13年ぶりの舞台へのオマージュ なのかな、あのボクシングのような殴り合いは。
無駄にイケボな竹中さん
無双の池谷のぶえさん
舞台って、なんて楽しい!
わたし、いま、生きてる!って
思える舞台だった。
これだけたくさん観てきたけど、
これまででの3本の指に入る。
浦上天主堂の十字架は見えたのか、
神は信仰する者の上に爆弾を落とさない、と考えるエゴ
これは、ナガサキを考える時に必ず出てくる命題。MIWAを思い出す。
小倉は雲と煙で投下目的地が見えない。
リトルボーイとファットマン。どちらも男。
顔の見えないサングラスをかけた、運んで落としたのも男。
目の前で、サングラスで表情の見えないひとが、椅子に座って動いているのは
怖くて逃げ出したくなるほどの恐怖だった。
怖くて怖くて涙が出たのは初めてだった。
それは、わたしが小倉に縁があるからこそだと思っている。
ラスト、ゆっくりと覆われていく布。
まさみちゃんの、あんなに美しかった指先も、他の人と同じように、平等に、ただの粉と化す。涙が零れて溢れて仕方ない。
空をみんなで見あげるのは楽しいこと
そのはずなのに。
⇒空は楽しいところではなくなりました
『ちいちゃんのかげおくり』でも、あった記述。
空を見上げるのが恐怖になった時代があったし、それが今現在の場所がいくつもある。
柳楽くんと春馬くんのドラマのことも思い出す。お金と時間をかけて原爆を、瑛太くんがやっていたように、計算して作ろうとしていたのは、日本も他の国も同じ。作ったら、せっかく作ったんだから、かけてきたものが勿体ないから、落とした結果を確かめたいから、と進んでいく。落としたその先には、普通の人と普通の生活があるのに。
敵だとしても、いくらなんでもそれはだめだと言う声は、科学者たちと政治家には届かない。
それらの人たちは、大きな罪を犯したのに裁かれない。自分で自分を裁くことすらしない人たちがほとんど。
罪って、なんだ。
それを誰が裁くのか。
人が裁くことに間違いはないのか。
翻って、今の日本で罪は罪とみなされているだろうか。罪に見合った罰が与えられているだろうか。
野田さん、すごい脚本をまた書いてくれたもんだ。。
この脚本のど真ん中に、松潤を据えたんだ。
粗野で粗暴で艶もある、この役を、見事に演じ切っていた。ほとんど出ずっぱりで、あの台詞量。一本調子にならず、発語もハッキリしていて。本当に彼は舞台、やりたかったんだなあ。
映像化されたら、絶対また観る!
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