
レーザー制御システム開発メモ①: レーザー概要
演出用レーザーの制御について、DMXでの照明制御に比べてまとまった情報が無かったため、自分用のメモも兼ねて記事を書いていこうと思います。
免責事項※
可能な限り正確な情報を掲載するよう努めていますが、必ずしも正確性を保証するものではありません。
掲載された内容によって生じた直接的、間接的な損害に対し、一切の責任を負いかねますので、ご了承ください。
照射形状
レーザーポインタのように直線的な光線を高速で動かすことで残像によって様々な形状で光線を出すことができます。
ガルバノミラーという小型のミラーをX軸/Y軸ごとに向きを変えることで指定の位置にレーザーを照射しています。(以下イメージです)
pps
機材によってpps(points per second)という1秒間に打てる点の数が変わります。これにより表現できる位置/色の解像度が変わります。
実際の機材ではまず無いかと思いますが極端な例で言うと以下の画像のようにpps=3とpps=5では1秒間に表現できる点/線の解像度が大きく変わります。
色
単色の機材もありますが、RGBタイプの機材ものを使うことで使用できる色の幅が広がります。
機材ごとにR,G,Bの色波長も決まっています。
ちなみに手持ちのレーザーではR:638nm, g: 520nm, b: 445nmでした。
参考: http://www.my-craft.jp/html/aboutled/led_hachou.html
クラス
レーザーは扱いを誤ると危険であるため出力によってクラス分けされています。
ショーではクラス3Bもしくはクラス4が一般的なようです。
参考: http://www.lasa.gr.jp/
レーザー光の一部が観客に当たるようなことがある場合、例えばミラーボールを使用するような場合には、クラス3A相当が確保されるように運用されるべきと考える。
参考のLASAページにこのようにありますが米国基準ではクラス3Aは5mW以下のことを指すようです。
参考: https://www.fa.omron.co.jp/data_pdf/commentary/sensor/smart_s/kouden_guide_re-za.pdf
通信規格
主に照明で使用されるDMXやレーザー独自規格のILDAが用いられます。
ILDAではDMXより細かくレーザー制御を行うことができます。
DB25端子に接続し、アナログ信号で制御します。
また、音声映像などをethernet通信できるAVB(audio-visual-bridge)-ILDAの変換やetherdreamなどを使用することでPC-ILDA間の通信をethernet経由で行うことができます。
ILDAファイル
ILDAには通信規格とは別でILDAファイルフォーマットが存在し、SDカード読み込み機能があるレーザー機材で読み込み再生することができます。
次回はILDAファイルフォーマットの詳細について記していきます。