垣根を超えた人達との議論・取組み(1)
昨年8月から本格的に運営し始めたオンラインサロン「CLUB RIGHT HAND」。ようやくサロンメンバー(オーナー、スタッフを含む)が100名を超えて、オンライン上での議論や取組みも活発化してきている。バックグラウンドの異なる方々とどんな議論をして、どんなアウトプットをしているのかを少し共有したいと思う。
そもそも右腕倶楽部とは?
サロンメンバーが悩みを抱えている時やアイデアが欲しい時に、サロンに投稿してもらい、他サロンメンバーが解決策を考えるというコミュニティである。言い方を変えると、「誰かが誰かの右腕になろう」というコミュニティ。一人で考えるよりも、誰かと議論をすることで閃いたり、突破口が見つかった経験は誰でもあると思うが、それを意図して創り出そうとしている。そんなオンラインサロンである。
サロンメンバーからの悩みや課題
4月・5月に投稿された悩みやアイデア募集としては大きく8つあった。特に新型コロナの影響を受けて、活動が自粛される中で、どう対応していくべきなのかという議論が多かった。
①リモートワーク下の自宅での過ごし方
②リモートワークのメリット・デメリット
③オンラインを活用した採用活動方法
④コロナショックで売上激減の珈琲豆店を救う方法
⑤信念を曲げないとできない仕事に出会った時の対応方法
⑥オンラインでの新規顧客開拓の方法
⑦街を活性化するためのアイデア
⑧With/Afterコロナの妄想
同じような課題や悩みを抱えている人はたくさんいて、それぞれで工夫をしたり、思考や試行を繰り返したりしているはずなので、そういう知恵を共有し合うのは極めて有効である。間違いなく、一人では辿り着けなかった知的領域に辿り着けている。
具体的な投稿の例
もう少しイメージを持ってもらうために実際の投稿を共有(下図参照)。「④コロナショックで売上激減の珈琲豆店」について、あるサロンメンバーよりこういう投稿があった。お気に入りの珈琲豆店を「何とか救いたい」という想いで、自ら経営コンサルティングを志願されたとのこと。そして右腕倶楽部にも投稿して頂き、他のサロンメンバーもそれぞれのアイデアを出し合った。そうすると、37件ものコメントが寄せられたのである。恐らく、一人では考えつかなかったアイデアも含まれていただろうし、「一人で戦っているのではない」という感覚も持って頂いたのではないかと思う。
また、「⑧With/Afterコロナの妄想」については、「CLUB RIGHT HAND」でも協議し、私の所属しているオンラインサロンバー「ゆうてんか」でも協議し、合作としてnote記事として纏めた。
プロジェクト化したテーマ
通常のお悩み投稿に加えて、長期間掛けて取組むテーマを決めて、プロジェクト化しているものもある。もちろん、サロンメンバーの方の意向を受けて。
つくばプロジェクト
つくばで古民家を宿泊施設としてオープンさせようとしているオーナーさんと知り合いであるサロンメンバーが立ち上げたプロジェクト。サロンメンバーと泊まり込みで合宿し、集客施策などを協議しようとしている(新型コロナの影響で、6月実施予定だったものは延期)。合宿するまでは別の方法でオーナーさんを支援する方法を模索している。
農業経営における課題解決プロジェクト
サロンメンバーの想いを受けて立ち上げたプロジェクト。あるサロンメンバーのご両親が農家で、現状の農業経営の課題認識と「何とかする!」という決意表明投稿されたのを受けて、プロジェクト化しました。議論の仕方としては、①課題が何か、②その原因は何か、③真因の仮説は正しいか、④真因に対する打ち手は何か、⑤打ち手を実現するためのサービスやビジネスモデルは何か、をステップに分けて議論をしている。今は④⑤を検討中である。ちなみに私が考えた仮説を共有するとこんな感じである(下図参照)。これはまだまだ修正が必要ではあるが・・・。
運営側による企画
「CLUB RIGHT HAND」の運営メンバーは、毎週ミーティングを行い、企画検討をしている。5月に実施した企画や6月に実施する企画を共有する。
デザインスプリントワークショップ・オンライン
サロンメンバーの新商品・サービスに関連するテーマを決めて、3日間でアイデアを出し合い、磨き込み、プロトタイプを作り、ユーザーヒアリングをして仮説検証を行うというワークショップである(5月末に実施済)。「CLUB RIGHT HAND」にて講師の費用を負担をし、サロンメンバーのビジネスを一緒に加速させていこうという企画(参加者は無料)である。この企画に参加することで手法そのものを取り入れることも可能である。Day2のワークショップの風景が下図。
オンラインオフ会
オフ会はこれまで2ヵ月に1回程度実施してきたけども、今後は毎月行っていく予定である。普通に飲みながら、喋りながらの会ではあるけども、我々の特徴はテーマを決めて飲み会をすることである。先日実施したオンライン・オフ会は「リモートワークでの工夫」や「リモートワークで困っていること」などの協議を皮切りに、「商売センスを磨くためにはどうしたらいいのか」なども意見を出し合った。誰かが誰かの意見を否定することはなく、皆で意見を出し合う場である。実際に協議をした際のアウトプットの一部を共有するとこんな感じ(下図参照)。議論を可視化する、アウトプットを残す飲み会はなかなか存在しないのではないかと思う。
オンラインお茶会
前出の珈琲豆店を「CLUB RIGHT HAND」としてもっと支援しようと、サロンメンバーが珈琲豆を購入し、珈琲豆店のオーナーとオンラインで繋いで、珈琲を一緒に楽しむという「オンラインお茶会」を実施する予定である(6月中旬)。オーナーさんから、美味しい珈琲の入れ方などを対話形式で進める。15名の方が参加する予定で、私も楽しみな企画の一つである。
運営側による「共有話題」「ナレッジ共有」
共有話題
毎週月水金にて、運営メンバー(経営コンサル会社のディレクター以上)がちょっと役に立つ小噺を投稿している(下図参照)。
ナレッジ共有
4つのトピックに関して、運営側が週1回配信をしている。運営側の興味関心のあるテーマや知見のあるテーマで。もちろん、有益だと思って配信しているけども、実際には我々配信する側の勉強にもなっている。
①お金にまつわる話シリーズ
②ビジネスモデルシリーズ
③偉人の言葉シリーズ
④役に立たない噺シリーズ
総括
「CLUB RIGHT HAND」の特徴は、運営側による発信ありきではなく、あくまでサロンメンバーの悩みやアイデア募集が起点である。そこを起点とし、他サロンメンバーがそれぞれの知見や脳みそを使って、解決策を出していく。もちろん、我々運営側も。
悩みや課題が長期戦になるのであれば、プロジェクト化していくし、会って話をした方がよければ、オンラインやオフラインで議論をする場や機会を提供し、解決策を導出していく。
解決策を試してみて、まだ解決できないのであれば継続議論をしていく。そうやって解決策を出し合い、解決するまで協議をしていくのが、我々のいう「誰かが誰かの右腕になる」ということである。この課題解決プロセスを繰り返していくことで、きっと日本を少しはマシにできるのではないかと、我々は信じている。
コンセプトに共感して頂く全ての方が参加可能。今、右腕となる存在が欲しい方、今後右腕になりたい方にはピッタリのオンラインサロンだと思う。 月額1,000円で、いつでも入会・退会が可能です。