【詩】語り得ぬもの・親密なもの
水を舐めに来た
骨が尖っていた
火の色をしていた
体温はなかったが
薄水色の感情があって
体を回すのが上手だった
脊椎の数がよくわからなかった
骨と骨との距離が
僅かに甘美な匂いを放つ
昆虫のように薄く半透明の翅があったが
飛ばないので翅とはいえない
低温でよく溶けて
人の心に
染みつくこともあった
実在するには
時間が足らない
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?
水を舐めに来た
骨が尖っていた
火の色をしていた
体温はなかったが
薄水色の感情があって
体を回すのが上手だった
脊椎の数がよくわからなかった
骨と骨との距離が
僅かに甘美な匂いを放つ
昆虫のように薄く半透明の翅があったが
飛ばないので翅とはいえない
低温でよく溶けて
人の心に
染みつくこともあった
実在するには
時間が足らない
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?