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ベトナムドラマと少数民族

今週のĐộc Đạoもすごかった。

ル・トアンの死後、猛り狂ったクオンは「筋肉質のズオン」の根城に火をつけようとしてホンに止められる。ホンはトゥイエットを使ってズオンを呼び出し、ピストルを突きつけ実父殺しの真相を喋らせようとしたその時、クオンが横から躍り出て足蹴りにし、ズオンを崖から突き落としてしまう。
兄弟はズオンの失踪に関わっているとして、ズオンの子分たちから追われ、ズオンの親玉「老獪なクアン」から追われ、同じくクアンに仕えながらもズオンとはライバル関係にあった「眼鏡のズン」にも追われ、麻薬捜査官ロンからも追われる羽目となる…

Độc Đạo 13〜15話のあらすじ

「眼鏡のズン」の女、でもおそらく真相は利用されているだけの女性トゥイエット(Thanh Huế)がとてもいい役をしています。賭博場のマネージャーをつとめ、ズンの指図でクオンに近づき、一目惚れさせて情報を引き出すも、クオンの純粋さにほだされかける心の動きの表現が素晴らしいなと思います。

前作「黒い秘薬」では薬物中毒の女を演じていて、それもなかなかの迫力で見ていてしんどかった。

今回のトゥイエットも、可哀想な女性に変わりはないのだけど、芯の強さと美しさが際立って見ていて惚れ惚れします。
彼女の山岳民族テイストを取り入れたファッションが、こういう解釈もありなのねとかなり新鮮でした。(ありなのか、なしなのかはよくわかりませんが…)

少数民族といえば、今放映中のこちらも一推し。山岳民族の若者が都会(ハノイ)に出て奮闘する成長物語。

ここ最近は、山岳民族のルーツは全然関係ない話になってしまっていますが、最初の頃の結婚式のシーンなど、衣装も素敵で興味深かったです。

その他にも、「8年後の私たち」で主人公が若い頃にサパの養護施設に手話ボランティアに行く話が出てきたり、山岳民族、少数民族の人たちがちょいちょいドラマ内に登場する印象があります。
その取り上げ方がどうなのか、とか、取り上げられる方の人たちがどう思っているのか、とか、色々センシティブなことはありそうだけれど、これが日本だったらそもそも物議を醸しそうなので最初から登場させない、取り上げないとなりそうなところ、そうしないのはすごいと思う。

invisibleにしないということ、それはとても本質的なことだと思います。
ロンビエン橋のたもとで暮らす貧しい人々の生活を描くドラマを作ってみたりと、ベトナムのドラマの制作会社って結構社会派だなぁというのが、ここ数年見続けての感想です。


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