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カード織り

古くは古代エジプトから、中央アジアや北欧などで幅の狭い帯やベルト、紐などを織るのに使われていた「カード織り」という手法があるそうです。

四隅に穴の開いたカードを使い、経糸の上下をカードを回転させて入れ替えつつ織っていく手法で、渦巻き模様や網目模様、さらには動物の柄などなど、複雑な模様を編み込んでいくことが出来る織り方です。

イメージとしては4枚綜絖の織り機が近いのかなーとも思いましたが、実際には経糸一つ一つを模様に応じて入れ替えることで複雑な模様を作り出しますので、出来ること自体もかなり変わってくるようでした。

で、最近ドロップスピンドルを使って毛糸やコットンの糸も紡いでまして、
「この紡いだ糸を使ったカード織りでベルトとかストラップ的なものを作って、カメラに取り付けたらなんかいい具合になるのでは?」
と思いつきました。

早速ダイソーでフェルト細工用の色付き羊毛セットをガッツリ購入、ほぐしてドロップスピンドルで紡いで、

ドロップスピンドルで紡いだ毛糸の皆さん
12gで約40mの細い毛糸になりました。約3300m/kgです。

ガッツリ紡いで撚り止め→乾燥させて、ベルト織・カード織り用の織り機「インクルルーム」に経糸をセットします。

カード番号とA~Dの穴に応じて、どの色の糸をどう挿れるかを変えて模様をつくります
最大で約2.8mの糸をセットできますが、今回始めてなので約2mにしました

通常の布を織る織り機、我が家だとKarankoという織り機がありますが、カード織りの場合の整経作業はかなり手軽です。
何しろ糸を巻かなくていいし、割と糸のテンション調整も容易です。
それに、織るのに必要な経糸も、幅50cmくらいとなる布と比べるとだいぶ少なくて済みます。

横糸を通すのは、織り機で使う飛び杼というものではなく、刀抒(とうじょ)という道具を使って糸を通して横糸を詰める、という具合になるようです。

この刀抒には、今回3Dプリンタを使って自分の手の大きさに合うであろうものを作ってみました。

巻き付けているのは、以前紡いだ毛糸です

先端が薄くなっていて、横糸の間隔を詰めやすくなるようにしてあります。
また、弧を描くようなフォルムにしましたが、これがまっすぐがいいのかどうかはいくらか実験をしてから決めようと思います。
たぶん、真っ直ぐの形状がやりやすいのかなーと考えましたが、今回は実験でこの形状にしてあります。

考えてみれば、自分で紡いだ糸でまともに何かを作るのは、ほぼ初めてかも知れません。
以前ちょっと編んでみたことはありますが、今回の織りのように自分で使う前提のものを作る、というのは初めてかも知れません。

さて何ができますやら。


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