改めて、デジカメって凄い(今更
『今年最初で最後のカメラ買い』
というつもりで、デジタル一眼を購入しました。
デジカメは
・Canon EOS Kiss X3(APC-S)
・Olympus PEN E-P5(マイクロフォーサーズ)
・Olympus μ1030(コンデジ)
という3台を使ってたんですが、フルサイズ一眼レフも欲しいなーと思いまして、
・せっかくだから今あるオールドレンズも使えるようにしたい
・できるだけアナログ的な操作感が良い。物理ダイヤルとか
・重さとかゴツさは気にしない。むしろご褒美
という選び方で色々物色して、結果Nikon Dfに決まりました。
ちょうど中古で手の届くお値段の個体があった、というのもありますが…
なんで今更一眼レフ?
最近発表された新しいデジタル一眼の機種は、ほぼ軒並み一眼ミラーレスだったように思います。
物理的に動くパーツを押さえて、故障リスク回避と軽量化も実現できるという優れもので、一眼レフは徐々に時代遅れ、オワコン化しつつあるのかなーと感じます。
今も使っているE-P5はミラーレスで、うわぁこんなにコンパクトになるんだ、と驚いたのをよく覚えてます。
じゃあどうして今更一眼レフを選んだのかというと、
光学ファインダー
もうこれに尽きます。
Pentax SPやらMamiya645やらMamiya C3やらNikon FE2やらOlympus PEN Fやらの古いカメラを使い慣れると、
「液晶画面を見て構図を決める」
↓
「ファインダーを見ずに写真を撮る」
という事に対して強烈な違和感を覚えるようになってしまいました。
液晶画面にレンズを通した光景が映し出される、というのはかなり大きなメリットで、必要に応じて拡大したり暗い場所でも見えたり、と便利なのは間違いありません。
E-P5にはファインダーのオプションを取り付けてるんですが、これもやはり結構な違和感があります。
結果、極端に明るい場所なんかで液晶画面を見づらい時には使いますが、普段は液晶画面を見ながら写真を撮る、ということもやってます。
ただ、レンズを通った光を、ミラーやプリズムの反射・屈折を経てはいるものの、電子的な処理を(ほぼ)加えられずにファインダーで確認できる、というメリットを持った一眼レフの方が、僕の目には合ってるみたいです。
今後視力の低下なんかが起きた場合にどうなるかは分かりませんが…
あとやっぱり、ミラーが動くときの振動というか、手応えも捨てがたいな、という純粋な好みの問題もあります。
Nikon Dfにした理由
さて、フルサイズの一眼が欲しいな→一眼レフが良いな、という段階でどうしてNikon Dfを選んだのかという点についてです。
Nikon Dfはもう結構前の機種で、画素数も約1600万画素と、決して超高解像度とは言えないスペックです。今のデジタルカメラからすれば、むしろ解像度は低めかもしれません。
液晶も今時バリアングルじゃないし、動画機能なんてバッサリ切り落とされて機能そのものがありません。
じゃどうしてNikon D750とかD810じゃなくてDfを選んだのか?
理由は単純。
物理的なボタン、ダイヤル操作ができるのと、Aiレンズ、非Aiレンズが使えるという点です。
特に、
・シャッタースピードを物理的にダイヤル操作できたり
・ISO感度を物理ダイヤルで変えられたり
・オールドのAiレンズならレンズの絞り環で直接物理的に操作もできるし
・オートフォーカス対応の新しいレンズなら絞りも物理ダイヤルで操作可
・何なら非Aiのレンズでも使える(ちょっと面倒だけど)
というところ。
カメラ本体を上から見れば、「今どんな設定で撮るようになってるのか」がある程度視認できる、というのは、オールドカメラに慣れた身には実にありがたいです。
あとはもう、レトロでゴツい外観で選びました。
お値段は正直ちょっと予算オーバーでしたが、
「今年はもうカメラ買わない。フィルムも在庫で1年過ごす」
と決めて、清水の舞台から飛び降りました。
ちょっと使ってみて
まだ先日届いたばかりで、開封してちょこちょこ部屋の中で撮ってみた程度ですが、色々ネット上で見かけた評価なんかも絡めて、感想をある程度まとめてみました。
そんなに重く感じない
一部のレビューを見てると、「結構重い」「ゴツい」という評価をされていたんですが、結論から言うと
「Mamiya RB67とかバケペンに慣れた身からすれば、軽くてコンパクトで取り回しもしやすいカメラ」
ですw
比較対象がおかしい、というのは自覚してますが、もはや本体が1kg以下とか軽く感じるくらい、普段からゴツくて重いカメラばっか使ってます。
それだけに、割と角ばっててゴツくて重めであろうNikon Dfが
「いやぁ、カバンに入るし筋肉痛にならなさそうだし、軽いんじゃない?」
と思えてしまいます。
グリップも握りにくいなんてワケでもない
これも一部のレビュー動画で言われていましたが、僕の手にはさほど握りにくい、というものでもありませんでした。
むしろ右手側にグリップがあるカメラそのものが少ないせいか、今手元にあるNikon FEとかPentax ES、SP、Olympus PENシリーズと比べても十分ホールド性が高くて握りやすいです。
これ以上贅沢を言ったらバチが当たる、というくらい、握ったり取り回したりするのには何の不便もありません。
オールドの、フィルムカメラばっかり使ってた身からすれば、もはやオーバーテクノロジーw
そして何よりデジタルの一番の強み、「撮ってすぐ画像を液晶で見られる」というのは革命的だな、と実感しました。
だって現像しなくて良いんですよ。
現像してスキャンしてデータ化して、というプロセスなしで、直接画像を見られるなんて、多分初めて車輪というものをみた古代人も、同じくらい驚いたんじゃないかと思うくらいです。
おまけにISO感度も変えられるし、何枚でもバシバシ撮れるというのは、貴重な資源を湯水の如く使うような贅沢。
技術の革新の恩恵とはこんなにも素晴らしいものか、と改めて実感しました。
多分、普段からデジカメを使われている方から見れば、四半世紀以上遅れた感想かもしれません。
Dfの機能も全部を使いこなすには相当時間がかかると思いますが、基礎的な機能だけでもかなり驚きと感動があります。
写りはめっっっちゃ綺麗。とにかく綺麗。
最初は画素数が1600万画素ということで、どんな感じなのかなーと思っていましたが、全然問題なしどころか滅茶苦茶綺麗です。
今のところNikonのカメラで使えるFマウントのレンズは、ほぼ全部がオールドレンズです。
なので、オールドレンズを通した写真ばっかりなんですが、それでも
「うわぁめっちゃ写る」
と思うものでした。
こういうので良い、こういうのが良い
Nikon Dfは、動画機能がバッサリと潔く切り捨てられていて、静止画専用のカメラです。
連写性能だって秒間5枚程度と、決して連写に強いわけではありません。
画素数も1600万画素程度と、最新機の半分もありません。
が、自分の写真の撮り方やどんなものを好んで撮るか、ということが少々分かってきて、自分に必要な機能と性能もどのようなものかがだいぶ明らかになってきました。
ハイスペックな最新のカメラも素晴らしいんですが、正直持て余す気しかしません。使いこなせない自信があります。
Dfも様々な機能があり、全てを使いこなすのはおそらく不可能です。
ただ、アナログに近いインターフェースや光学ファインダーなど、1〜2世代前の機能を、当時の最高に近い性能で使用できるというのは、僕にとって非常に大きな魅力です。
今後特にフィルムカメラをやめる、という訳でも全然なく、フィルムはフィルムで今までと同じくらいのペースで撮って行こうかと考えてます。
特に大判フィルムに関しては、一度うまく撮れる体験をしてしまうと、もうフルサイズですら満足できないほどのインパクトがあります。
ただ、フィルムそのものの値段が高騰してきて、なかなか気軽にシャッターを押せなくなってきている現状で、それでも写真を「カメラで」撮るという趣味を続けるには、デジタルに慣れる必要もあるのかなーと思います。
2022年、中判はMamiya m645、35mmはOlympus PEN Fあたりの出番が増えそうですが、それ以上にデジタルの出番も今後増えそうです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?