PENTAX-M 40-80mm F2.8-4
おそらくはPENTAXのKマウント、ちょっと古いレンズの中では
「ちょっと不遇」
と評しても差し支えないであろうレンズ、40-80mm F2.8-4のレンズを手に入れました。
もとは「PENTAX MEで仕えるワインダー、WINDER ME2がほしい」と考えていたんですが、ワインダーについていた本体(※こちらも通電するか不明とのことでジャンク扱いでした)に取り付けられていたカビまみれのレンズ、それが40-80mm F2.8-4のズームレンズでした。
40mmから80mmという、ちょっと変わった焦点距離のズームレンズでしたが、個人的にはどストライクな範囲。
おまけに40mm側は開放F値2.8と結構明るいレンズで、望遠端となる80mmでもF値4。
さらに、通常時は最短焦点距離1.2mですが、マクロにすれば37cmまで寄れるという、まるで僕の好みを追求したかのような至れり尽くせり感。
これは是が非でも使わねば、ということで整備してみました。
我が家に届いたときには
・ヘリコイドが固着してなかなか動かない
・ズームリングも固着してめっちゃ重い
・前玉、後玉どちらもカビがびっしり
という状況で、ちょっと現場投入は難しい状態でした。
とりあえずヘリコイドとズームリングは何度か動かしているうちにスムーズに動くようになりましたので、おそらくはグリスの固着か何かが原因だったのかもしれません。
レンズのカビは、できるところまで分解してレンズクリーナーでの拭き掃除で、撮影に影響がありそうな範囲はなんとかキレイに出来ました。
整備後に、手持ちのPENTAX K-1mkⅡに取り付けて試写してます。
こちらは確かF値8まで絞ったもので、山の木々がかなり精緻に描写されてます。
ほぼパンフォーカスに近い状態で、手前の建物の柵から山の上の鉄塔までしっかりとピントが合ったような状態。
手前から奥まで、結構しっかりとシャープに写ってくれます。
こちらは無限遠よりもちょっと近い距離にある樹ですが、
葉っぱ1枚1枚もちゃんと細かく解像してくれています。
この辺はもう個人的にかなり好みの写りです。
つづいて近距離をマクロで撮影してみました。
ピント面はかなりしっかり解像、ボケも玉ボケが作れてます。
個人的にはこの80mmマクロF4の写りが大好物で、特にピント面のシャープさと玉ボケの組み合わせがタマりません。
オークションなどでも、数がそれほど多くない割に安値で出品されているのをいくつか見かけましたが、PENTAX6x7用の200mmみたいな感じで、
「本当はかなりの実力者ですごく使いやすいレンズなのに、なぜか不人気な不遇レンズ」
なのでは、と感じました。
こちらのレンズ、早速ですがPENTAX MEに取り付けて、Kodak Gold200で紅葉を撮ってます。
個人的に大好物な40mmと、中望遠域のマクロが両方使えて二度美味しいこちらのレンズ、今後のPENTAX MEでの出番が多くなりそうです。