いつかはライカ?
フィルムカメラを趣味としていると、ほぼ「その名前をTwitterのタイムライン上で聞かない日はない」というのがライカ。
言わずと知れた、現在の35mmフィルムの始祖的な存在で、絶大な人気と信頼を集めるメーカーです。
35mm判はライカ
中判はハッセルブラッド
大判はディアドルフやリンホフ
と言った具合で、「このフォーマットならこのメーカーが最高峰」的な扱いのメーカーやブランドがあります。
裏千家や表千家の茶道における楽茶碗であったり、バイオリンにおけるストラディヴァリウスみたいな感じでしょうか。
ごくごく稀にではありますが、特に年配の方に、NikonFE2とかMamiyaのカメラを使ってると、
「ライカ高いからねぇ」
「ハッセルって知ってる? 高いんだよ」
と声をかけられた事があります。
中にはどストレートに
「Mamiyaなんか使っちゃって、ハッセル買えなかったんだねぇ」
と言って来られる方も。
結論から言っちゃうと買えません。
ライカもハッセルブラッドも、そんな高いカメラは手が届きません。
残念ながらというか、幸か不幸かというか、僕はハッセルブラッドもライカもリンホフもディアドルフも触った事すらありません。
そして今現在、カメラを初めて2年半ほど経ちましたが、今のところライカにもハッセルブラッドにも、それほどの興味を持てないでいます。
最大の理由はやはりそのお値段で、ちゃんと動く個体を探そうとしても、もう出せるお金の10倍くらいの金額が当たり前の世界。
手を伸ばしても届かない物に恋焦がれるよりも、すでに手元にある物を使い倒す方が先だろう、という考えと、
「NikonやMamiya、Pentaxって、ライカやハッセルと比較してそんなに明確にダメなカメラとは思えない」
というのも理由の一つ。
ダメなカメラどころか、今僕の手元にあるカメラは、いずれもこの世に生み出されてから数十年を経た今も、美しい写真をいくらでも撮れる機材達。
然るべき人が撮れば、それこそ息を呑むほど綺麗な写真を撮る事ができるはず。
そのカメラを使っていて、息を呑む美しい写真を撮れていないのは、それはカメラのせいではなく使い手である僕自身の力量不足です。
多分、ライカやハッセルに手を出すのは、今手元にあるカメラを使って
「これよりも先の表現を目指すには、今のカメラじゃ駄目だ」
と一点の疑いもなく、心の底から感じたときかなー、と思います。
その時が来るのが先か、それとも世の中からフィルムが消えるのが先か。
多分僕が病気や老衰でカメラを扱えなくなる、というのが一番先な気がします。