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カード織りがあまりにも楽しくて

先日から初めたカード織り、英語ではTablet Weavingというそうです。
これがまた実に楽しくて、おまけに自分で紡いだ糸を使ってモノを作るというのがたまらない自己満足になって、どハマりする予感しかありません。

必要な道具

最低限必要なのは
・糸
・四隅に穴が空いた正方形のカード(厚手のモノ)
・糸を固定する棒(できれば直径15mm~20mmくらいの丈夫なもの)
・できればインクルルームと呼ばれる、ベルト織り用の織り機
といったところで、インクルルーム以外はその気になれば百均で揃えられるもので始めることもできそうです。

カードなんてそれこそ百均で売ってるトランプでも良いし、正方形のコースターなんかがあればそれに穴開けて使うというのも良いかもしれません。

糸は、できればコットンなどのあまり引っかかり(摩擦)が大きくないもので、刺繍糸くらいか、それよりも少し細いくらい(糸の番手でいうと20~8番手の2本撚り)くらいがやりやすいかなと思います。
ある程度の太さの毛糸などでも出来ますが、毛糸の場合は織ってる間に糸が毛羽立って、織り作業がやりづらくなります。
百均で売られているような、細手のレース糸なんか良いかもしれません。

糸を固定する棒は最低1本あればOKです。
糸をピンと張った状態で織り作業を進めますが、片方の端、自分から遠い側の端は、糸を一つにまとめてギュッと結んでおいてもいいと思います。
糸が絡まないように両端を結ぶなり縛るなりできれば、理論上は棒無しでも織ることは可能ですが、ある程度糸を横並びに揃えておいたほうが織りやすいです。

インクルルームは、ベルト織りやカード織り用の織り機で、非常に単純な構造です。その気になれば自作も出来るかと思います。
僕は最初からインクルルームを購入しましたが、1万5000円くらいしました。サイズも色々ありますが、僕は2.8mくらいを織れるAshfordのモデルを選択してます。
小さいモデルでも良かったんですが、どうせ使ううちに大きいモデルも欲しくなるのは目に見えてますし、それなら最初からデカいの買っちゃえ、と考えて大モデルを購入しました。

織りの手順

手順は
1.模様選び
2.糸とカードの準備
3.整経
4.織り
の4段階になります。

カード織りやベルト織りの図案は、それこそネットでかなりの種類を拾えます。僕はもっぱらPinterestで「カード織り」「Tablet Weaving」で検索して出てきた図案から選んでます。
模様はもう完全に好みの問題、どれを織るかは自由に選べますが、できれば最初の2本くらいはカード10~12枚程度の、割と少ない糸で織れるパターンを選ぶと良いと思います。

僕は2本めのベルトでカード24枚というかなりの幅の模様を選びましたが、うまく模様を出せずに結局挫折してしまいました。
ネットで拾える図案の中にも、カード10枚用、12枚用、18枚用など色々なバリエーションがありますので、少しずつカードを増やして行くのが個人的にお勧めです。

ちなみに、Ashfordのインクルルーム(大)を使って刺繍糸くらいの太さの糸を使う場合、カード20枚くらいが上限かなと思います。
糸を支える支柱の長さいっぱいに糸が広がってしまい、織ってる最中に糸が支柱から外れてテンションがガタガタになる、なんて事態に陥りかねません。
20枚以上のカードを使うような図案の場合は、レース糸などの細い糸を使うのが良さそうです。

整経作業は、「決められた順番で」「決められたカードに」「決められた方向に」糸を通す、という作業になります。
織り機のように、筬通しや綜絖通しといった作業がありません。強いて言えば、カードの穴に糸を通す作業が綜絖通しに相当する作業です。

四隅の穴にはそれぞれA、B、C、Dの記号が割り振られ、またカードには1番、2番といった番号が割り振ります。

また、糸を通す方向にも「S」と「Z」の2通りがあります。
これは、織り作業をするときの姿勢で、カードを上から見て
S…カードの左側から糸をいれて右側に出す
Z…カードの右側から糸をいれて左側に出す
という通し方になります。

カードに表裏がある場合、表を自分から見て左右どちらにするかは作業をする方によって違うと思いますが、カードの表裏にかかわらず「織り作業をする時に、自分から見て左右どちらから糸を入れてどちらに出すか」が重要ですので、注意が必要です。

織り作業については、細かいところを書くとそれだけで記事が2本くらいかけてしまいそうですので今回はざっくりと。
織り機のように飛び杼(シャトル)は使わずに、薄い板に横糸を巻き付けた板杼を使います。
横糸を経糸の間に通して、カードを回転させて板杼でぐっと横糸を詰める、という作業を繰り返す形になります。

この時、「どのカードをどの方向に回転させるか」で模様を織り込むことになります。
例えば「1番と10番、4~7番は前方向、2~3、8~9は手前方向に回す」といった具合で、カード番号ごとに回転方向を切り替えて、どのカードのどの穴に通した糸を表に出すかを切り替えることが出来ます。

簡単な作例

インクルルームを使用して織った細・中細の紐ですが、この2本はウールの糸から自分で紡いだものです。
百均ダイソーで売っている、フェルト細工用のウールをほぐして色別に紡いだものを使っています。
模様もシンプルなもので、最初の1本目と2本目の紐になります。

カード織りの魅力とは

カード織りの最大の魅力は、始めるにあたってのハードルの低さだと思います。
道具や材料は、工夫次第で全部百均で揃えられますし、
・どの色の糸を
・どのカードの
・どの穴に
・どの向きで通して
・何番目に配置して
・どの向きに回転させるか
この6点を慎重に、丁寧に作業を進めれば誰にでも出来ます。

そして織りだされる模様も単純なものから複雑なものまでバリエーションは豊富、おまけに織り図もPinterestなどのウェブでかなりの種類を見ることが出来ます。

織った紐やベルトは、カバンの肩紐にするもよし、ギターのストラップにするもよし、服の一部として縫って使うもよし、スマホケースやカメラのストラップに使うもよし、色々な用途に使えます。

織り機で織った布をまとめるための紐として使うのも良いかもしれません。

それに、布を織るための織り機と比較すると、経糸に用意する糸の本数も少なくなりますし、作業への慣れも織り機と比較してカード織りの方が早いように感じます。

ある程度気軽に初められて、どこまでも凝ることが出来る奥の深さもありますので、そこがカード織りの魅力の一つかなと思います

この記事を書いている時点で、僕はまだ簡単な模様の紐を2本織っただけですが、より複雑な模様の織りにも挑戦する予定です。
幸い、ギターやベース、それにカメラにスマホ、カバンなど、ストラップとして使うベルトや紐はいくらあっても良い、という境遇ですので、色々な柄のベルトを織ってみようと思います。

これは確実にどハマりする、楽しいモノに手を出してしまいました。

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