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20代前半で背負った高額な苦労

おはようございます!

チャイルドマインダーのみぎたです(*'ω'*)
今日は楽しい話ではなくて申し訳ありませんが、私が20代前半に背負った苦労の話をちょっとだけしたいと思います。


私は現在、訪問保育事業を個人で行っています。
事業者になったということで、SNSなどを通じて他の事業者の方と関わりを持てるようになったり、そういった方たちの本などを読む機会も増えたので、そこで『ビジネス』というワードを何千、何万と目にし、耳にするようになりました。何の変哲もないただのワードですが、私はそれで、少し昔のことを思い出すことがあります。


➤おそるおそる始めてみる

『ビジネス』といえば、21~22歳ぐらいの時ですが、かの有名なネットワークビジネスに勧誘され、1年半ほど活動していた時期がありました。
活動内容としては、まずはそこの会社の製品を自分で使ってみて、気に入ったら他の人にも勧めてあげるというもの。

当時は美容などに興味があったため、勧誘をしてきた人は私にお化粧品をいろいろと勧めてきました。これが驚くほどに良いもので、崩れないし、発色はいいし、肌が荒れにくくなったし、すぐに気に入りました。
そこから他の製品も気になり使うようになりましたが、お化粧品だけでなく洗剤などの日用品にしても、調味料にしても、家電にしても、どれをとっても素晴らしいと思えるものばかりでした。そのため、他の人に勧めることは何も抵抗がありませんでした。

ここが運の尽きだったのです。


➤ビジネスを始める

「製品、気に入ったならどんどん他の人に教えてあげよう」
勧誘をしてきた人のことをスポンサーと呼び、そのスポンサーの上の人たちのことはアップと呼んでいました。
私が「気に入りました」なんて言ったものだから、そこからアップの人たちによる、ゴリゴリのビジネス押しが始まりました。

「せっかく誰かに勧めるなら、買ってもらうだけじゃなく、相手もお金が得られるようにビジネスも教えてあげよう」
私はすっかり製品を気に入っていたので、「そうだな。自分だけがいい思いをするよりもみんながいい思いができたらいいな」そう思い、アップの人たちにそう言われるがままにビジネスのほうも頑張ってみました。しかし、そう簡単にはうまくいくはずがありませんでした。

頼みの両親や親戚は、「ねずみ講だ」と言ってまともに取り合ってはもらえず。
「じゃあ友だちは?」と聞かれ、マップと呼ばれる教えたい人のリストを書かされては連絡先にある友だちなどに片っ端から連絡をしては会い、話をし、中には興味を持ってくれた人もいましたが大半は怪しいと言って連絡が取れなくなり、だんだんと疎遠になっていきました。
私の伝え方がよくなかったのかもしれませんが、友だちを失ったということは、貴重な財産を失ったに等しいものでした。

そこへ、さらにアップの人たちは、「全部の製品を使ってみないとその良さは伝わらないと思うよ。全部買って試してみようよ」続けて、「お金は成功したら返せるから」などと言い、私にあらゆるところからお金を借りるようすすめてきました。成功したら返せるなんて言われましたが、身内を説得できなかった時点で、成功への道筋などとうに断たれていたことにこの時は気づきもしませんでした。


➤背負う

そうして、21歳で200万円ほど借金を背負うことになったのです。社会に出て間もないので収入も少なく、このくらいの額で済んでよかったと思うようにしています。
もっともっと本気を出してやっていたら結果は違っていたのかもしれませんが、社会もろくに知らない田舎育ちの私は、そこから苦難の日々を強いられることになったのです。


➤冷静になる

活動していた期間としては、約1年半ほどでした。

毎朝5時半に起きて電車に揺られて仕事(当時は歯医者さんで働いていました)に行って、仕事が終わると、その足でミーテイングと呼ばれるものへの参加のためにあちこちへ向かい(大体は渋谷)、早く帰ろうとすると「なんだ、やる気ないんだ」と言われて終電まではなかなか帰れないことがほとんど。そして家路について寝るのが2時~3時…。ストレスやひどい寝不足などで職場にも迷惑をかけてしまうことが増えてきました。

こんな生活ですっかり心も体もおかしくなって、ようやく冷静さを取り戻し、ビジネスで関りがあった人たちとの連絡を一切断ち、私は飛びました。


➤生活の立て直し

堕ちに堕ちた自分の生活をまずは立て直す必要があったので、昼間は新しい職場(無認可の保育園)、夜はキャバクラで一生懸命に働きました。(保育に従事する人間がキャバクラ!?なんていう偏見はひとまず置いておいてね)そんな様子を見かねた親や親戚が返済の手伝いをしてくれたおかげもあって、何とかお金は返すことができたし、約1年ほどで普通の生活が戻ってきました。


➤振り返って思うこと

荒れた生活が落ち着いた後の24歳から29歳の間は、祖母の介護などで再び大変な生活となりましたが、今当時を振り返ってみて思うのは、気力・体力が今よりも勝る20代前半の出来事でよかったなということ。


➤感謝

若くしてこんな苦労をしたからといって、ゴリゴリにビジネスを勧めてきた人たちに対して、ビジネス自体を否定する気持ちはありませんし、恨みのような気持ちも全くありません。むしろ感謝の気持ちが強くあります。

『若いうちの苦労は買ってでもしろ』などと言われるように、実際、高いお金を出して苦労は買ったし、夜のお仕事を経験したことでこどものころに習わなかったお金のことが学べたし、人を見る・観察する目も養えました。そうやって人生の経験値を増やせたことで、今では自分で起業しようと思い実行できるまでになりました。
なので、「苦労させてくれてありがとう」という感謝しかありません。


自分が事業者になったことで同じように事業をされている方と繋がったり、ビジネス関連のお話をする機会も増えましたが、本当のことを言うといまだに、「ビジネス」と聞けば身体が縮み、身構えてしまいます。さらにゴリゴリとビジネスを頑張っている人を見たり関わったりすると、当時のことを思い出して胸がどきどきして、冷や汗が出ます。もっと言うと、知らない人に会うのはとても怖いです。

それでも、人として成長させてくれたことに感謝しています。


これからもさまざまな人と関わりを持つと思うし色んなことが起きると予想されますが、20代に経験してきたことは必ず役に立つ時が来る。糧となるはずです。

たくさんの知恵や情報、経験を与えてくれて
今の私を作ってくれて
本当にありがとう。


本日は以上です。
読んでくださってありがとうございました。

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