4月 頭蓋骨・肩甲骨・骨盤―大きくゆるむ
例年春には骨盤がゆるみ、4月に最もゆるんで、ゆるみきったら反転して縮みます。よくゆるむほどよく縮みます。
昨年の春4月も、骨盤はまずまず大きく広がったのですが、ウクライナ侵攻のニュースや天候の変動も激しかったりしたこともあり、ショックで左側が縮んでしまうことも多かったのです。結果、個人差もありますが、なかなか左右とも揃って大きくゆるみ切ることが難しかったです。それに比べると今年の4月は大きく右も左もよくゆるみそうな気配です。
本来、骨盤がゆるむ動きは、リラックスを促す穴=足三里の働きの活発化と連動するのですが、コロナ禍の前々年の18年5月からずっと、足三里とは対照的な働きをする血海(集中を促す)のほうがずっと主導的な働きをしてきました。下腹に気合と力を集める血海の働きは、骨盤を引き締める方向に働くのが普通なのですが、にもかかわらず今、骨盤は大きくゆるんで全身をリラックス、リセットしようとしているのです。
下腹の気合を維持しながら、もう一方で骨盤を大きくゆるめる=全身をゆるめるという”離れ業”をこなしているわけです。
頭から足へと抜ける気の流れも激しく、胸から腕へ抜ける気の流れもとくに激しいです。足へ向かう流れは股関節でつかえやすく、胸から腕へ向かう流れは肩関節でつまりやすいです。
この両方の流れを促すために、小指の付け根の後谿穴と血海穴を触れ合わせます。肩甲骨の周りが温かく、肩から腕は体表が涼しくなります。下腹は温まり、膝から下は涼しくなります。
忙しかったり、ストレスが強かったりして、骨盤はゆるんでも頭はゆるまない人もいます。そういう場合も、血海〜後谿が共鳴することで下腹の充実を維持しつつ身心の脱力リセットが可能です。
さてこのような骨盤(頭骨―肩甲骨)のゆるみ ↔ 縮み = “脱力*リセット” の動きは、女性の生理のときの骨盤(頭骨―肩甲骨)の動きとよく似ています。期間が長いところが違いますが、コロナ禍の3年間、猛暑による夏バテも手伝って真夏〜秋にも大きくゆるむ(人によっては産後くらいに大きく)展開となりました。
女性の生理は“ミニ出産”とも言えますが、本番の出産の場合は骨盤が限界まで広がり、産後は下腹の力も抜けてしまいます。年齢や体力の個体差もありますが、回復に2~3ヶ月かかります。一方で出産のような完璧な脱力*リセットを経過すると、頭痛や生理痛がなくなったり、半減したりということがよく起きるのです。
つまり、“産む”だけではなく自身が“生まれ変わる”転機にもなるということです。コロナ禍中の“骨盤大展開”、生み出したり、生まれ変わったりする契機にもなり得ると思います。
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