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骨盤が大きく動いた2024年末 → 2025年に向けて引き締まろうとする勢い
2024年の身体動向を振り返る
① まずは2018年の春以来活動が目立たなかった足三里の活動(頭から足へ向かう体表の気の流れを促す)が6期ぶりに24年春から活発化し、その後年末まで引き続き高い活動を続けていること。
② 4月からは、胸の中→腕→小指に抜ける気の流れが強まりました(=胸をゆるめて気の流れの発散を高めようとする動き)。その後の経過から見れば、夏から秋まで続く超猛暑への準備態勢に入っていたと思われます。
③ 暑さが過酷なほど、胸の中に熱がこもりやすく熱中症の直接的原因になりますので、身体も暑さに適応すべく胸をゆるめて熱を発散しやすくしようとします。
ただ、2024年の夏のように誰も経験したことがないような暑さだと、この胸をゆるめる反応がなかなか追いつかない。
しかも秋(9~11月)が観測史上最高の気温となったためか、胸にこもった熱が抜けないまま12月を過ぎようとしています(23年は11月初旬まで続いた)。
胸に熱がこもっていると胸椎5番を中心に胸が硬くなり、免疫反応が不安定になりやすく、咳や鼻炎、皮膚炎などのアレルギー傾向が高まります。
結果として、風邪を引いて熱が下がっても、咳や鼻炎が数週間以上治らない人が多くなりました。10-11月から目立ち、12月も続いています。
内関*陽谷*膻中 響き合わせて首上部と 胸をゆるめる
→ 頭の熱・胸の中の熱を発散 → お腹が温まる
首の上部は真冬の1月には冷えて固まりやすくなる所です。頭から下りてくる気の流れがここで閊えると頭(とくに前頭部)が熱くなり、頭がぼーっとして眼が疲れやすくなり、喉や鼻に炎症を起こしやすくなります。
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胸の真ん中の膻中に近づけると、互いに響き合う
、首・胸がゆるんで温まる→お腹が温まる→肩や頭の周りが涼しくなる
眼がスーッとして、眼の疲れ・頭の疲れがとれる
12月末、骨盤の動きに目を見はるものが・・
本来なら寒さに適応すべく骨盤が引き締まろうとする12月ですが、初旬はまだ暖かく、中旬に急に真冬らしい寒さになって、大きな左右差を孕みながら骨盤は大きく開閉し、身体のバランスも不安定になりました。風邪やアレルギー症状の人もさらに増えました。
そして12月下旬には、骨盤が大きく広がる傾向が見られました。
この広がり方が味わい深いものになっています。ただゆるんで広がっているというより、勢いよく広がっているという感じなのです。
冷えで縮んでいる骨盤底の左側をちょっとゆるめると、一転して骨盤上部が縮みます。
そこで仙骨2番に気を通すとさらにギュッと縮む。これで下腹にグッと力が入って、よく温まります。
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撫でるように下がっていって
最初に”引っかかる”ところが仙骨2番
そのすぐ横にふわっと触れておく
→ 下腹が温かくなる
(やや下向きに触れると反応しやすい)
下腹がよく温まって集中するほど、胸にこもった熱が発散しやすくなります。
実際、12月下旬に骨盤がよく縮んだ何人かの人は、胸からとてもよく発散し、涼しい感じを通り越して胸や肩の周りが「寒い」と言っていました。
うまくいけば、夏以来ずっと胸にこもっていた熱が発散してくれるのではないかと、期待して観察を続けています。
真冬の冷え対策 = 足元からの“気合い”で内側から温まる
冬場の冷えの急所は内踝の下です。この時季には此処が冷えに対して敏感かつ能動的な反応をしますので、内踝(あるいは踵)同士を近づけたり、軽くすり合わせるような動きをするだけで足元から内腿→下腹まで温まります。立っているときでも座っているときでも大丈夫です。
たとえばデスクワークでは眼が疲れるほど足元は冷えやすくなりますが、足元=身体の内側から積極的に温めると、逆に眼や頭が涼しくなり、疲れもとれてスッキリします。
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足元が温かくなってくる
左右の足元の間を互いに動かすと
さらに温かくなりやすい
小さく動かすほど集中度が高まり
よりよく温まる
変動の時代の中で
阪神・淡路大震災から30年経ちました。振り返れば1995年は“変動の時代”の始まりでした。同時に自発的に全国から多くのボランティアが集まり、「ボランティア元年」とも言われました。
一方で、変動に対応する気構え、共同性も育ってきた30年だったと思います。
21世紀、これからの天候の変動は夏に異常な暑さが続き、さわやかな秋らしさが短くなり夏の延長のような天候が延々続きやすく、冬に向けては大きな寒暖差を含みながら寒くなっていくために、なだらかに秋から冬へ季節が移行するという、これまでの季節感が失われそうです。
冬についても、安定的に寒さが続けば寒さに適応しやすいのですが、寒暖差が大きく不安定だと寒さがずっと続くよりもむしろ身体は冷えやすいです。
変動に対応する“足元からからの気合い”、この機会に身につけておきたいものです。