【詩のようなもの】Direction
いつもわからない
精神的にも物理的にも
方向音痴
辿り着きたい場所は増えていく
まえに進んでいる うえに昇っている
真逆かもしれないのに
疑うことはない
疑いかたを知らない
それ以前の問題
うしろへ向かっている したへ降りている
過去にもこんなことがあったような
思い出そうとするほど
霞んでしまう
ひとの記憶は曖昧だ
誰かにありのままで と望まれても
何が“あり”なのか想像もできない
落胆のち 絶望する寸前
頭を振って落ち着いたら
せめてもの願いを
私は差し出す
大きな仕組みに欺かれることなく
こころが立っていられるように
例えそのままを選択しても
こころを責めないように