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今後の映画館について思うこと(その2)
映画館の再開から約半年
4月の緊急事態宣言で大阪近郊の映画館が休館となった後、約1ヶ月半後の5月下旬から、多くの映画館が営業を再開しました。その営業再開から約10日後の時点で、「今後の映画館について思うこと」と題したnoteを書きましたが、あれから約半年が経ち、少し状況も変わってきたかなと思うので、改めて現時点で思うことをまとめておこうと思います。
前回のおさらい
まず、映画館の再開後約10日の時点で書いたことを、少し振り返っておきます。前回、私の考える「映画館に行く3つの観客層」について書きました。これは、次の3種類です。
(1)映画館で年に50本以上見る観客
(2)年に数回から10回程度は映画館に行く観客
(3)年に1、2回だけ映画館に行く観客
私が映画館の休館中に思っていたことは(1)の層は放っておいても映画館が再開したら戻ってくるだろうから、(2)の層をいかにつなぎとめるかが大事だ、ということだったと書きました。しかし、映画館の再開後に思い直したこととして、(1)の層をターゲットにしたうえで(2)の層を連れ戻す必要があるのではないか、と書きました。
これは、レイト上映がなかった営業再開直後の状況を受け、仕事帰りにレイト上映を見に行けない(1)の層が、休日にまとめて2本立てや3本立てをしようとすることで、(1)の層は編成が魅力的な映画館に偏って戻るのではないか、という推測によるものでした。このため、(1)の層を呼び戻す魅力的な編成が映画館に求められるのではないか、そのうえで、(1)の層の口コミを参考にしているであろう(2)の層にも訴えかける必要があるのではないか、と書きました。
また、(3)の層については、もともとそんなに映画館に行く習慣がないため、休館の影響は小さいかもしれないものの、3つの集団の中でおそらく人数は最大であるために影響が大きく、再開後に映画館に呼び戻すのが最も難しい層ではないか、と考えていました。さらに、観客に映画館に戻ってきてもらうために最も訴えかけるべきは、最多集団の(3)の層であるものの、具体的に良い方策が思いつかないと感じていました。
今になって思うこと
私が(3)の層を映画館に呼び戻す良い方策が思いつかないと感じていたところを、軽々と越えていったのが『鬼滅の刃 無限列車編』だったな、と思いました。こういう広く受け入れられるアニメ映画こそが、(3)の層を連れ戻す起爆剤だったのだな、と。
そして、今こそがチャンスではないかと思っています。これまで映画館に行く習慣のなかった(3)の層を、年に数回は映画館に行くような(2)の層に導くチャンスです。特に『鬼滅の刃』は若年層の観客も多いため、(2)の層に導くことができれば、将来にわたって映画人口が増えるはず。
そんな願ってもみないチャンスだというのに、某映画館なんて『鬼滅の刃』以外上映していないのかと思うほど『鬼滅の刃』一色で、他の映画のポスターはどこへ行った?と思う時期もありました。また、そもそも『鬼滅の刃』を上映していないミニシアターなどは、まったく目を向けてもらえないのではないか、という思いもあります。
では、どうすればいいのか。少し考えた結果、やっぱり自分で勝手に映画館を紹介してしまおう!という結論に至りました。『鬼滅の刃』の上映館を探している人が、満席だったらこの映画はどう?『鬼滅の刃』は上映していないけど、この映画館もどう? みたいなことがわかるようにしてしまえ!ってことで、大阪近郊の映画館一覧『鬼滅の刃』編(地域別)を作ってみました。
さて、これで『鬼滅の刃』を見て「映画館っていいな」って思った人が、少しでも映画館に通うようになってくれるといいのですが。