フランス語読解練習問題(2)―エミール・ゾラ『居酒屋』から
読解練習第2回です。今回はエミール・ゾラの『居酒屋』から。推定レベル仏検準1級~2級。
解説(答えは最後にあります)
(1) Madame Lantier avait été à la fenêtre. ランティエ夫人はその前まで窓際にいた(大過去)。Une voix jeune et gaie lui fit quitter la fenêtre. 若く、明るい声が彼女を窓から離れさせた。(quitter qc:~を離れる)
(2) 2行目。 Le bourgeois n’est donc pas là, madame Lantier ?「Le bourgeoisはいないのですか」ときいている。le bourgeoisとはここでは同居人、つまり夫のこと。→彼女は夫と話しているのではない。
(3) 3行目。tâcher de inf. : ~するように努める。
(4) au dernier étage最上階に。4行目、occupait, tout en haut de l’hôtel, un cabinetもっと上の階の小部屋に住んでいる。un cabinetはoccuperの直接目的語。
(5) forcer la porte 扉をこじ開ける。5行目、Ayant trouvé la clef sur la porte, ドアに鍵がぶら下がっているのを見つけて。
全訳
若く陽気な声がしたので、彼女は窓際から離れた。
「だんなさんは、いないようですね。ランティエさん?」
「ええ、そうなんです、クポーさん」彼女は笑顔をつくろうと努力しながら答えた。彼は、亜鉛工場の工員で、この建物のもっと上階にある、10フランの小部屋に住んでいた。彼はカバンを肩から下げていた。扉に鍵がぶら下がっているのを見つけて、友人として入ってきたのだ。
答え
(1) vrai (2) faux (3) vrai (4) faux (5) faux