「大切なもの」を探す
若い頃に読んだ本で印象に残っている一冊の中に、サン=テグジュペリの「星の王子さま」を挙げる方は多いのではないかと思います。「大切なもの」を探す主人公「ぼく」が、他の星からやってきた王子さまと出会うお話。読み進む程に教訓めいた深い意味のある言葉がたくさん出てきて熟考させられた記憶があります。
とうの昔に読み、すっかり忘れていたのに何かのきっかけでふと思い出してはまた読み返す、そんな愛読書です。
さて、あなたの「大切なもの」それは何でしょうか?
仕事、家族、健康、お金、あるいは幸福と、「大切なもの」は人それぞれ数知れずありますよね。そして「大切なもの」ほど目に見えにくいと言われ、見つけ難いものかも知れません。
それは実は沢山の不純物を内包していて、その中から純粋なものだけを抽出するのはとても困難で大変です。
充分わかっているのだけれど、探し続けるのを止めるのも難しく、現実の中に真実があると信じてやまない。
そんなパラドックスな想いを抱えながらもふと、原点に還りたくなる時やはり「大切なもの」の再考を繰り返す事になっていきます。
普段いかに形あるものを追い、目で見てわかるものにばかり価値をおき判断しているか、心の目で見る事を忘れている事に気付かされるばかりです。
これは、人間関係においても同じ事が言えるのではないかと気になります。
分析し過ぎや情報過多で不安や取り越し苦労にかられたりする事はありませんか?。
要は、人と交わる事の大変さを理解した上で探し続けているか否かを自覚する、つまり楽しみながら探し続けているかどうかの分かれ道だと思えてくるのです。