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彼岸も過ぎた

さすがに涼しい。
最近
佐藤愛子さんの
『98歳
   戦いやまず
    日も暮れず』を
     読んだ。
お嬢様気質で
真っ直ぐな性格が
波瀾の人生をより
複雑に波乱に導く…..
ユーモラスな話しが
ページから溢れて
思わず声をあげて笑う。
先に読んでいた
『90歳。
 なにが
    めでたい』は
抱腹絶倒のおかしさで
憂さ晴らしにもってこい
の1冊だ。
ユーモア小説を沢山
書かれているが
幸福の絵
晩鐘上・下巻
血脈上・中・下巻
いずれも読み応え十分
文学作品として
素晴らしいと思う。

同時代の
田辺聖子さんの
軽妙洒脱な小説も
大好きで……沢山読んだ。 
『花衣ぬぐやまつわる』
の出版記念講演会に
参加したおり
壇上の田辺聖子さんに
初めてお目にかかる機会を
得たが
大阪のおばちゃんらしく
可愛く華やかな装いで
甘く可愛いお声の楽しい
おしゃべりに夢中になって
聞き入った…..
杉田久女さんの人生を
描いた
この作品も好きだが
『言い寄る』
『私的生活』
『苺をつぶしながら』
3部作
が人間の本性・業を
透徹した目で描き凄い。
息子が
「田辺さん    
  実は余り
人間好きじゃないよね」と
いう感想……
当時高校1年生らしからぬ
言葉に内心驚嘆した。
とはいえ
かもかのおっちゃんと
呼ばれるパートナーとの
仲良しぶりが愛らしい。

瀬戸内晴美のちの
瀬戸内寂聴さんの
小説は
女の性(さが)や
情念が凄くて
ちょっと苦手だった。

後に
当時の愛人?だった
井上光晴氏の娘
井上荒野さんの
『あちらにいる鬼』を
  興味深く読んだ。

私の父の浮気….
母の悋気に辟易として
いた少女時代を思い出し
一氣に読み進めた。
小学生の頃に
綺麗なお姉さん(父の妾)に
1日付け回されての恐怖は
大人になる迄
誰にも言えない事だった。

しかし
時の流れの中で
今や全て懐かしい
   思い出になった。

    ラブ&ピース



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