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初任者スタイルで入院
AYA世代息子のALL闘病日記⑥
産土の神様にも神頼みを済ませ、予定通りに入院です。
息子が担いでいる大きなリュックは、消防学校の初任者研修で戸外での訓練時にそれぞれの荷物を入れて運ぶための特殊なリュック。
胸元や肩の紐は千切れていたり、金具が錆び付いていたりして半年間の過酷な訓練でかなり使い込んだものらしく、
苦しい時、辛い時、逃げ出したい時にはいつもこのリュックが側にあったと。
消防学校が終わって洗いはしたけど、多分、オレの血と汗が滲みまくっとるから、
あの訓練を乗り越えられたんなら治療も乗り越えられるはず。
このリュックとまた一緒に、初心を想い出してがんばる!
と言って、このリュックに入院準備をしたのです。
いや、それにしてもね、
入院患者さんが例え長期の入院になるとはいえ、こんなでっかいリュック持ってきたら看護師さんもビックリするで!
今から山登るんすか?
いや。
ボク、白血病で入院しますって。
誰も入院患者とは思わんやろーー!
しかも、こんな大きなカバン病室に置けんやろ??
大きすぎるから変えよう!と言ってみましたが全く受け入れず。
もちろん、私が担ごうとしても全然持ち上がらなくてなんか持ち上げるコツがあるらしく、
ギックリ腰一歩手前の夫も持てず…で、
結局、息子本人がこの初任者スタイルで入院しました。
コロナの為、原則入院病棟へ上がるのも付き添いは1名までと決まっていますが、
今回、詳しい治療説明もあるとのことで夫と私の3人で説明を聴くことになりました。
そして、骨髄検査の結果
急性リンパ性白血病(ALL)
と確定診断がつけられました。
息子の場合はB細胞系の異常らしく、リケジョDrは難しい治療プロトコルをざっくりとだけど、わかりやすく話してくれました。
急性リンパ性白血病でもフィラデルフィア染色体などの特徴的な染色体異常があるか無いかで治療法が変わるそうです。
まだ、フィラデルフィア染色体についてはあるかどうか検査中とのこと。
結果がわかるのがもう少し後になるので、どちらでも必要になる治療から早速始めていきますと説明されました。
治療方針についてはここ数年で飛躍的に新しい治療法や薬が開発されてめざましく進歩しているとのこと。
リケジョDrの説明はまだまだ続きました。
今後予測されること、準備しておくこと等長期的な視野での説明で改めて
「息子の命に関わる病気であること」が胸に刺さりました。
次回に続きます。