ケニアの僻地でどうやって滅菌消毒する!?


こんにちは☀️
ケニアにきて2ヶ月ほどが経ちました。
今回は気になっていた滅菌消毒について紹介したいと思います。

日本では医療現場で使用するいわゆるメスなどの手術機器・ガーゼなどは全て滅菌消毒されています。
大きな病院には専用の部屋があったり、小さなクリニックとかでは業者にお願いしたりして、滅菌消毒された医療機器を準備しています。

ここケニアの最果てにはそのような業者も日本のような滅菌できるオートマチックな機械はありません。
それでも帝王切開する機会はあるし、お産やその他一般的なケアにおいてガーゼ等たくさん使用する機会があります。

気になったので「これ滅菌消毒してる?」と聞いてみました。
正直、「してない」と答えたらどう反応しようと考えながら返答を待つと
「当たり前じゃん!するよ!」
と返答が!
安心!
そのあとに
「日本みたいに立派なのはないからマニュアル(手動)だけどね!」
と教えてくれました!

では実際にマニュアルな滅菌方法ってどうやってするの?

気になったので方法を教えてもらうことに!

帝王切開で使用する医療機器は使用後まず手作業で全て洗います。しっかり次亜塩素酸を使って洗いきれいにします。
洗い終わったら自然乾燥。

これは分娩室ですがこんな感じに手術室でもざっくばらんに乾燥させてました。


もちろんこのままの状態では使用できません。
その後手術機器セットのポットに器械を入れていきます。

ここからが滅菌消毒!
なにやら圧力鍋のような大きな鍋を取り出してきました。

この大きな鍋に水を入れます。
その中に医療機器の入ってるポットを入れます。

その後このような感じに密閉するように蓋を閉めます。そして釜を使用して熱していきます。
30分以上熱して滅菌消毒の完成です!

いわゆる、「オートクレーブ滅菌(高圧蒸気滅菌)」を手動で行なっているとのこと。
これは適当な温度および圧力の飽和水蒸気中で加熱することによって微生物を殺滅する方法になります。
日本においても滅菌処理に要する時間、コストが比較的少なくて済む方法として知られています。

どのくらい確実に滅菌されているのかは測れないのでわからないですが、きちんとエビデンスに基づいた方法で行っていました。

ちなみにガーゼにおいてもこのようなポットに入れて滅菌消毒します。
日本のように小分けの袋で保管してるというのはありません。

ないなら考える。
ないならあるもので作る。

いかに日本で機械に頼って生きてたのか思い知らされました。
私自身が「これ取り入れればいいのに。なんでしないの?」と疑問に思ってることはスタッフみんな既に考えてたことで結局は財政面の問題で難しくなることが多々あります。
だからこそ「なぜ取り入れないのか?これは最低限買うべき」とか思っても、安易に口出さずそのものがない背景・代わりに何を使っているのかしっかり聞いてコミュニケーションをとって、必要なら一緒に改善策を考えることが大切とわかりました。

とにもかくにも消毒しっかりしているのは安心!
私も文明の力だけでなく昔からの方法に少し耳を傾けてみたいと思います。

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