日本の医療アクセス
本日は、勤務医13年、開業1年の立場からみた日本の医療水準についてお話しようと思います。
医療水準といっても、あくまで相対的なものであるため、他国の状況と比較しながら検討します。
長くなりそうなので何回かに分けて書いていこうと思います。今回は医療アクセスについてお話いたします。
まず、日本の医療アクセスは抜群に良いです。
例えば救急車。他国の救急車は基本有料で、先進国でみれば4-20万円は当然、という感覚です。
そもそも救急車制度がない国もあり、迅速に来てくれない国も多いみたいです。
また、日本の救急車には救急救命士がほぼ必ずと言っていいほど同乗しております。
次に専門医へのアクセス。
日本の医療はフリーアクセスと言われます。
保険証1枚さえあれば医療機関を自由に選ぶことができ、風邪でも総合病院を受診できます。
私たちにとって当たり前の事ですが、海外はそうではありません。
例えばイギリスの医療は「National Health Service」という国が運営する制度により提供されています。
この制度では、患者さんは家庭医(=かかりつけ医)を登録する必要があり、総合病院や専門医を受診するには家庭医の紹介が必ず必要になります。
また、民間の医療保険が主体となっているアメリカでは、患者さんは保険会社に指定された医療機関しか受診できない上、使用できる薬剤や治療法まで制限されています。
日本の医療機関へのアクセスの良さは、疾患の早期発見、早期治療に寄与していると言えます。