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TASCAM SERIES208i 購入 その2

4:AIFレビューレビュー

過去2年分のサンレコを漁って、Electronic musicのプロたちのAIFを調べてみました。
native instruments komplete audio 2、steinberg UR28M、behringer UCA222など、普及機が多く、中でも多かったのが「forcusrite scarlett」です。
forcusrite scarlettは、海外の普及機で、ableton Live liteが付属しており、MIDIの入出力が付いています。
高級機は、universal audio apollo 8、RME fireface UCXが多かったです。ただ、ボーカルも録るような方がほとんどでした。メーカー別にレビューを読み漁って、まとめてみました。

UAD

DSPを搭載しており、専用プラグインが使えます。DSPを用意することで、アナログ機器を高精度にエミュレートした、負荷の大きい専用プラグインを惜しみなく使えます。これが、最大のメリットです(UADの機種を持っていないのに、プラグイン購入を検討したことがありました…)。ただ、プラグインが中々のお値段します。Reverb2万円、コンプ3万円…。
音については、「低域がしっかり出る」というレビューが多いです。これは「クリアさ」とトレードオフな関係にあり、実際そういう声があります。ただ、リスニングを考えれば、ローがしっかり出ていた方が、気持ち良く、その点でも人気なのかもしれません。

RME

安定性で高い評価を受けており、解像度が高く、プロの支持が高いメーカーです。デスクトップ型のBabyface Pro FSが人気があります。同社製品では、もっとも安い価格帯ですが、10万円します。ヘッドフォンアンプも高評価で、音を正確に捉えて曲を作りたいという方には穴がなさそうです。ヘッドフォンやスピーカーに、相応のクオリティーが要求されそうですが。

Antelope

高級機メーカーながら、デスクトップ型「ZEN GO」を6万円台で発売し、DSP内蔵で、プラグインかけ録りができ、UADの対抗馬です。プラグイン価格は、UADの半値ぐらいの設定です。「ZEN GO」は、色々あったようですが、2万円ぐらいのAIFからのステップアップ機を、技術的に難しい6万円台で作った点は、他のメーカーも追随してほしいところです。バスパワーにしなければ、もう少し何とかなるのでは、とも思います。素人考えですが。

Arturia

プラグインシンセにとどまらず、実機シンセもつくっているメーカーが出したAIF「Audio fuse」。USBハブ付き、phono付きで、レコードプレーヤーなどの接続も良さそうです。「熱くなる」レビューがありますが、私の初代AIFは、熱でゴム足が溶けました。熱を逃がすため、高級機でも熱くなることはあるようです。「2」で改善されているかもしれませんが、確認はできません。入出力の多い「studio」というのもあります。音も「元気な感じ」という、リスニングでもいけそうな評価です。DSP付けずに「2=7万円」、「studio=10万円」ですが、マイクプリの評価を見ると、良い部品使っているからだと思います。

Audient

最新のiD14mk2は、2 in 4 outで、4万円。ADC:120dB(DAC:125.5dB)というスペックは、高級機に肩を並べるものです。Cubase LEが付いています。iD44という上位機種がありますが、発売が古いので、DACの性能は117dBとなっています。カタログデータだけで、音が決まるものでもありませんが。このメーカーに、MIDI入出力がついていて、ラック型のものがあれば、良いなぁと思います。

FOCUSRITE

Scalett とClarettの2つのシリーズがあります。ScalettがAD=111dB、DA108dB ClarettがAD=118dB DA=119dBで、このあたりが下位、上位の違いでしょうか。ただ、Clarettの方が古いです。ClarettのDACチップは、Babyface pro (ちなみに、presonus quontinumも)と同じAK4413(旭化成エレクトロニクス製)という情報も見つけました。ただ「音が軽い」というレビューがあり「しゃっきりハイファイ」な傾向だそうです。
高性能と言われる旭化成エレクトロニクス製のチップですが、ハイレゾ音源への対応が進んでいるだけかもしれず、むしろ16bit44.1khzの音源は「AIFの方でハイ増し処理をしている疑惑」がこれによって浮上しました。Electronic musicは、どちらかというと、ローを気持ちよく聴きたいので、私としては、選択肢から外しました。ハイレゾで曲作りやリスニングができるなら、良さそうです。

Mackie

2outの製品しかないので、調べませんでした。ミキサー使ってほしいということでしょうか。

MOTU

M2、M4が人気で在庫切れも起こしました。付属ソフトが豊富で「120 dBのダイナミックレンジを測定したメイン出力」ながら、M4でも3万円程度というのはすごいです。

Native Instruments

KOMPLETE派の人には良いと思います。MIDIも付いています。ただ、ボリュームノブが天面についているので、ラック形に見えてデスクトップ型的です。

Presonus

MIDI入出力を備え、studiooneユーザーとしては、ベストチョイスな気がします。上位機種のQuantumというのがあるのですが、 Thunderbolt接続です。ステレオ入力に対応していないというレビューがありましたが、これは、シンセなどの外部音源をDAWを介さずにスピーカー出力(ダイレクトモニタリング)する場合、ステレオで聴こえないということのようです。

Steinberg

studiooneを使っていて、steinbergのAIFを使うのは気がひけますので、調べませんでした。

5:番外編

名機「Roland SUPER UA」
リスニングにこだわったAIFを探していた時にみつけたのが、Roland SUPER UAです。新世代DSP「S1LKi」を使って、DA変換時に「良い音」になるような処理をかけるというもので、ブレークアウト・ボックス仕様のため、デスクトップスペースを有効活用でき、ACアダプター駆動です。banvox氏が愛用しているようです。ただ、残念ながら販売終了しています。AIFは、販売終了となるとドライバ更新がいつまで続くか分からないため、リスクがあります。

6:結論

現行製品では、Electronic musicの場合、DAWから選ぶのが無難なようです。
studiooneならpresonus。cubaseならsteinbergかaudient。DPならMOTU。konplete音源使うならNI。artria派はartriaでしょうか。

私はPresonus、FOCUSRITEと迷った末に、TASCAMにたどり着きました。
次回、TASCAM SERIES208i のレビューで、詳述します。

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