ミドリ

夢と現実を行ったり来たりしながら、現実と空想のお話。日々お洋服を縫っています。

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最近の記事

みじかくも美しく燃えワンピースを作る

平日の午後、一人でスウェーデンの映画、ボー・ウィデルベルイ監督の「みじかくも美しく燃え」を観ていた。映画は昔から沢山観るけれども、哲学的な事や隠された意味など私は良く分からない。そういうスタイルで若い頃から膨大な量の映画を見てきた。ただただ人の生活を見るのが好きなのだ。 私は西陽の差す部屋で、底がサクサクとしたいちごのタルトをフォークで食べていた。苺がすっぱい。 映画ではサーカスの綱渡りの美しい女エルビラとイケメンの陸軍将校シクステンが、もうお互いに「あなたしかいない」と

    • Bat never wave さよなら

      久しぶりにいい曲だなあと思ってダウンロードをした。 「君の名前はいつでも言えるようにしてあるから 寂しくないよ」 と歌っていた。 調べると、彼はもう亡くなっていた。 21歳。 そしてそれはまだ最近のことのようだった。 ヘッドフォンから流れるエモラップ。 何度も聞いてしまう。 記事を辿ると、一部では私がいつも飲んでいる薬を過剰摂取して、亡くなっていたと、されていた。 寂しさに溺れたのだろうか。 もう、寂しさは消えたのだろうか。 私達にこんないい歌を押し付けて。

      • 命があるようです

        • 100日後のわたしと彼

          その日は身体がとてもだるかった。夕方からの外出も億劫で、ギリギリまで横になっていた。そのせいで、色々と考えはじめてしまう。 きっと今から行く瑠璃庵はいつも通り居心地がよく、料理も夢のように美味しいのだろう。そして彼はきちんと女性として扱ってくれて、私はあたたかく満足し、楽しい気分で帰宅することだろう。 でもそれに何の意味があるのだろうと思い始めた。それから私達は色っぽい何かがあるわけでもなく、それを醍醐味と思う節のあるめんどくさい感情の色々もなく、誰がどの角度から眺めても

          熱いワインの夜の記憶

          彼女とランチに行く時はおしゃれなイタリアンやフレンチのコースに行く事が多かった。そして何故かいつも、雨の日ばかりだった。服が濡れて少し肌寒い。 ガラス張りのフレンチのお店の窓が、雨に叩かれて、曇り空を写したコンクリートの道が壁紙となり青く光る。氷のようだなと思う。優雅なふりをしてワインを飲む。 サーモンのカルパッチョをゆめちゃんと2人で分けて食べながら、最近観た映画の話をする。「チワワちゃん」「吉原炎上」「その夜の、侍」「南瓜とマヨネーズ」「そこの見て光り輝く」。 私達

          熱いワインの夜の記憶

          思い出せない始まりを。

          出会いは、はっきりと覚えているはずなのに、私がもっと欲しがってくっきりさせようとすると、友達のお店の梅シロップのグラスの底のようにもやもやとしてしまう。そうなってくると、夜だったのか、昼だったのか、季節も時間も分からなくなってくる。 梅シロップが美味しいお店の名前はpicnic ミドリ。お洋服を作っています。この、鳥のお洋服も製作したものです。ラミーリネンの布。たしかまだ在庫があったような。わたしはいつもあやふや…記憶も鳥のように飛んで行く。

          思い出せない始まりを。

          あなたがわたしを散らかした

          あなたがわたしを散らかした