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Quiet Time / 『記憶と空想』

写真家 Midori S. Inoue の 90年代 NY でのストリートフォトと、詩人・谷川俊太郎氏の言葉から生まれたフォト絵本「 記憶と空想 」 。第1章は、Midori S. InoueのNYでの写真から、詩人の谷川俊太郎さんがイメージした言葉が連なっています。

手に取ったあなたが、物語を紡いでゆく、この本をもっと遊んでほしい。
そんなことを考えながら、個展に足を運んでくださったみなさんに、ページに落書きをしてもらったり、思いついた言葉やイメージを書き留めてもらいました。

すてきな作品を少しずつご紹介していきます。


かつてMeat Marketと呼ばれていた地区がありました。今はとってもお洒落なお店が建ち並び、有名人が闊歩するようになり、肉の匂いとはほど遠い地区になっていますが、90年代のこの地区は、人間らしい生き様があったように思います。一日働き詰めたお肉屋さんは、隣のデリでビールを飲んで休んでいました。実はこの少し前に、おじさんと同僚をお肉屋さんで撮影していたので、おじさんがビール片手にひと息ついている姿がこのデリに妙にマッチしているのにちょっと微笑んでしまった私です。こうやって一日を終える毎日を過ごしているのかな~って、暮らしの一幕が見えた気がして、よそ者の私はそんな表情をも含めてNYが大好きだったのを想い出します。

『記憶と空想』キャプション

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