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拝啓:コミュニケーションおばけ様。

楽しく夫婦の談話を繰り広げているなか、
いきなり、夫が「ごめんよ」と言った。

「え??なんかあった?」

「今日一緒だった人たちにスタバ奢った」

「???」


この日、ちょっとした仕事のトラブルがあり、早朝から遠方に出ていた夫。

車移動の中、体がカフェインを欲し、一緒に居合わせたメンバーとスタバに寄り、飲み物をご馳走したのだという。


「いやいや、夫さんのお金やから好きに使ったらいいんやで」

「そうやけど、一応奥さんに断ったうえでないと…」

どういうわけか、夫は家庭において奥さんの発言が絶対だと考えている。決して、私が財布の紐を握っているとか、お金の使い道を逐一チェックしたいとか、そんな極端な思考は持ち合わせていない。

なんなら、いつもお世話になっている方や部下には、ぜひお金を使って欲しいと考えているくらいで。

このセリフは、夫が出費に対するちょっとした罪悪感を解消するための手段、のようなものなのだ(そうだと願う)。



「ええよ!急なトラブル対応やから、カフェ入って気分転換した方がいいよ」

「うん、ありがとう。
でも今日な、帰りの飲み代は奢ってもらった」

と、ご満悦そうに言う。
夜は、一緒にトラブル対応に追われていた上の方と飲みに行ったのだという。道理でご機嫌なわけだ。

夫は、人と話をする場が好きだ。
業務時間内もだが、業務時間外に飲みの場でしか出てこないような話やその人の考え方や熱意に触れることが、たまらなく面白いのだという。



考えてみたら、夫は妻に対しても同じだ。

お金は一緒に家計を管理させてもらっているので、別として
妻には「時間」をよく使ってくれる。


夫は激務なので、平日はほぼ家にいない。
朝のご飯の時間と夜の晩酌の時間、1日でいうと夫婦で過ごすのは1時間あればいい方で。

それでも、夫と毎日よく話している実感がある。

夫は一日あったことを話すし、妻も今日の出来事を話す。朝ごはんを食べながら、寝る前の時間など。妻といる時間を最大限に使ってくれる。


コミュニケーションを怠らない。
この姿勢は、夫らしいな、と思う。

人と会話をして、良い環境をつくり、良い循環にしていく。
そうやって居心地の良さを築いていく夫は、やっぱりすごいな、と何度だって思う。

そして、ご機嫌な夫はちょっとかっこいい。
人とたくさん話をして満たされた顔は、だらしないくらいに緩んでいて、それがまたおかしくていい。



夫婦のコミュニケーションは然り、
会社の方や友人とのおしゃべりの場をこれからも大切にしてほしい。


そう願う鬼嫁は、財布の紐をゆるゆるにして
今日も夫を会社に送り出す、ことにする。


敬具


(余談)
先日、そういえば手紙を書いたこともないし貰ったこともないね!という話になり、急遽夫にお手紙を書いてみようと思いまして。ええ、これはエッセイなのですが、お手紙として夫に贈りたいと思います📨📮🕊️


珈琲次郎さんの企画に参加させていただきました^^☕️

夫の特技…ありすぎてどうしようかなと悩みすぎて、締切日になってしまいました。

夫に「特技なに?」と先ほど聞いてみたことろ、本人も「飲み会」とのこと。本人公認でした〜◎



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