26歳男、コロナ禍でSixTONESに出会う。
人が何かを好きになるときに、理由なんていらないはずで。
それが趣味の話か人間の話か食事の話か、そんなのはどうでもよく。
好きになったから好きなのである。
推したいから推してるんだよ。
そこに理由なんて求めたところで野暮な話。
と、自分で書いていて、あまりに単純すぎる思考だなとは思うのだけど、
そんなもんなんです、私の人生。
好きになることに理由はなく、好きって思ったから好きなんです。
といった理屈で色々な沼にハマってきた私の人生ではありますが
「もしかしたらあの時のあれがあったから、好きになったのか…?」
なんて思い返すことはできる。
それを後付けと呼ぶか、伏線回収と呼ぶか、そんなのは知らんけど。
■読めなかった"SixTONES"
読めなかったけど、6人の顔には見覚えがあった。
でも知らなかった。
そんな私が、先日、2回目のファンクラブの継続手続きを済ませた。
彼らのメジャーデビュー歴と同じ、ファンクラブ歴3年目に突入。
今日文字にしようと思うのは
私がなんでSixTONESを好きになってしまったのか、というお話し。
ジャニーズに接してこなかった26歳男が
SixTONESを好きになった理由を探ってみたら、
これまでの人生がちゃんと繋がってきたというお話しです。
文脈はございません。
■SixTONESを好きになるための"十分すぎた要因"
なんで、SixTONESを好きになったのか書き出してみる。
①森本慎太郎、松村北斗、京本大我、田中樹、ルイス・ジェシー、髙地優吾の顔に見覚えがあったこと
→高校の時にたまたま映画館でバカレアを観た淡い思い出が下地だった
②他人の人生と自分の人生を重ねることを毎週スタジアムで繰り返していた
→誰かに自分の想いを重ねて応援してたという経験がここで活きてくる
③コロナ禍で考えるようになったこと
→同世代の人間が何を考えるのか、という同時代性への興味
④アイドルに対する違和感を払拭してくれた
→なぜアイドルはアイドルのままでいるのか、という疑問
⑤結局ミュージシャンに求めるものは音楽だけだった
→"音楽"でいかに魅せてくれるかが私にはとっても重要
⑥そもそも雑食だった
→SixTONESの音楽と自分の人生で出会った音楽との類似
6つも背景があれば、好きになるには十分"すぎる"でしょう。
ちなみに私が推しているのは松村北斗。
何が好きかって、あの闇を抱えていそうなところ。
"Telephone"の「Call me girl」が好き。
あの悪そうな顔と低音よ。
ダークな感じと異質な感じがとても好き。
さて、なぜSixTONESを好きになったのかというお話しに戻る。
①森本慎太郎、松村北斗、京本大我、田中樹、ルイス・ジェシー、髙地優吾の顔に見覚えがあった
初めてSixTONESを観た時のことはよく覚えていないのだけれど
「あれ、この人たち観たことあるぞ………?どっかで観たな……」
それが、SixTONESの第一印象だった。
思い返せば、それもそのはずで。
2012年、高校2年生だった私は恋をしていた。
高1の時に一目惚れで好きになった隣のクラスの女の子がいて
2年から奇跡的に同じクラスになれた私は恋に夢中も夢中の日々。
小柄な女の子で、ツインテールをしていて、笑顔が死ぬほど眩しい。
その子のことを知りたいと思い、頑張って話しかけることが生きがいになっていた私。
ほうほう……なにやらジャニーズが好きらしい。
しかもジャニーズJr.が好きらしいぞ。変わってる人だ。
嵐でもKAT-TUNでもないのか。Jr.が好きってすごいな…
その情報を仕入れた私は少しでも話のきっかけを手に入れるべく、
少クラ*をとにかく観漁っていると、新たな発見があった。
(*ザ少年倶楽部 … ジャニーズJr.がメインに出てくる歌番組/BSで放送)
どうやらあの子はお家でBSが観れないらしい…
それを知った私がやることはもう1つしかなくて、
録り貯めてた少クラをDVDに焼いて月1でプレゼントをするという
新手の嫌がらせみたいなことをやり始める。
しかも、裸のディスクで渡すのもなぁ…と思った私は
わざわざDVDジャケットを作って差し込むというこだわりよう。
当時、その子が好きだった推しが森田美勇人&七五三掛龍也。
だから二人がテレビに映った瞬間をキャプチャして、
その時の衣装とかテーマをモチーフにジャケットを作る。
もはや嫌がらせというか、自己満でしかない月1の課題をこなしていた。
それでその子の気を惹けると思ってたんだから可愛いもんよ。そもそも今考えたら権利的に色々怖いんですけどね、ごめんなさい
その子のおかげで、私の中では完全に
ジャニーズ = 森田美勇人 or 七五三掛龍也
という図式が成り立っていた。
私からすれば天下をとっていたのは完全にこの二人。
嵐よりSMAPよりKAT-TUNよりキスマイより、
森田美勇人と七五三掛龍也をもっとテレビに出せ!取り上げろ!と
過激派になっていたのです。
(だから、後に森田美勇人がAOKIのスーツのCMに出てきたときは
めっちゃテンション上がったし、大学の入学式のスーツは
森田美勇人になれると思ってAOKIで買ったよ。即決だったよ。)
そんな、嫌がらせDVDの贈り物を通して、
少しずつ話せる内容と時間が増えてきて
ホクホクしていたところに素敵なお知らせが舞い込んできた。
バカレアというJr.が出ているドラマの映画が始まるらしい
ほう、Jr.が出るのか。なるほど。
ということは森田美勇人も出るんだな、よし。
と思ったものの、出ているのはよく知らない男の子たちとAKBの人たち。
なぜだ、なぜ森田美勇人に貢がないんだ、と思ったのもつかの間。
Jr.を愛する人たちは、他のJr.のことも同期のように思って
大切に応援をしているという文化があるらしい。
なるほどなるほど、であれば他のJr.も応援することで、
回りまわってそれが森田美勇人と七五三掛龍也のためにもなると。
しかも、その子はルイス・ジェシーも好きらしい。
そのルイス・ジェシーさんは今回の映画に出ているらしい。
さらに言えばHey! Say! JUMPの森本 龍太郎の弟さんも出ていると。
辞めちゃうとき衝撃だったもんなぁ、弟さんも頑張ってるのか。
そこでさらに素敵なお知らせが舞い込んでくる。
ムビチケが余ってるんだけど一緒に観に行かない?
行きます。
余ってなくても行きます。
絶対に一人じゃ選ばない映画だわ、っていう感想。
映画が面白かったかどうかっていうと、
その子の隣に座ってたことが緊張しましたって感じ。
でも、主題歌の Kis-My-Ft2「Shake It Up」はずっと頭に残っていて。
クラスにこういう子たちがいたら確実に交わらないし、
話しかけようとも、話しかけられもしないまま卒業していくようなタイプだなとか思いながら見続けていた。
私とは関係ない世界。
フィクションであることは分かりきっているけれど、
ノンフィクションのドキュメンタリー作品だとしても私からしたらフィクションと同じ立ち位置にいるような世界。
ワックスすら髪の毛に付けたことが無いような私からしたら、それくらい、異質な空間が広がっていた。
高校を卒業して大学に行ってから、その子との関わりも少なくなって、
テレビに残ってた少クラも、永遠に繰り返されてた予約もそっと消した。
やっぱりジャニーズは私の人生とは全く関係のない世界らしい。
携帯電話に単語登録をしていた
「美勇人=みゅうと」「七五三掛=しめかけ」の文字だけを残したまま、
私は興味を他の音楽に広げていった。
だから、森本慎太郎、松村北斗、京本大我、田中樹、ルイス・ジェシー、髙地優吾はよく知らなかった。
けど、観たことはあった。
②他人の人生と自分の人生を重ねることを毎週スタジアムで繰り返していた
私はJ2リーグの東京ヴェルディというサッカークラブを応援していて
毎週末、味の素スタジアムに行って、叫んだり飛び跳ねたりしている。
いわゆる、サポーターというやつをしている。
サポーターというのは不思議なもので、好きな選手ができても、
その選手が他のクラブに移籍してしまうと、興味がなくなる。
いや、それは言い過ぎで、少しは気にしていたり、
ユニフォームを買ったりすることもあるし
ちょっとは成功を祈ったりすることもあるんだけど。
それでも"クラブ"を愛していて、"クラブ"のユニフォームを纏い戦う選手に
自分の人生を勝手に重ねてしまう。
脱線するけど、私が愛する"東京ヴェルディ"というクラブは
Jリーグの中でも不思議な歴史を辿ってきたクラブの1つだと思う。
文字通り、憎まれるほど強く、タイトルを獲り続けてきた過去。
過った判断の元、愛してくれていた人たちから見放された過去。
クラブが解散/消滅する寸前まで陥った過去。
こんなにも栄光と挫折の両面を心の底まで味わったことのあるクラブは、
日本だと中々ないのではないだろうか。
サポーターがやることはただ1つ。
ピッチで走り続けて、歴史を変えようと文字通り死ぬ気で戦う選手たちに
声を届けて、力を与えること。
そんなことを毎週やっているから、
闘っている男を応援したくなる土壌と
勝手に自分の人生と他人の人生を重ねるクセは身についていた。
③コロナ禍で考えるようになったこと
コロナ禍で世界中が閉鎖的になった時、私の興味の分野は同時代性というところにあった。
英語で言う「contemporaneity」というところだろうか。
今、この時代に生きている人が何を感じて、何を思っているのか。
それにすごく興味が湧いた。
世界中の人が同じ問題に直面している中で、みんなはどう思っているんだろう。
何に苦しんでいるんだろう。
どうやって希望を見出そうとしているんだろう。
そんなことばかり気になっていた。
この同時代性を感じることができるのは、
今、この時代を生きているからこそなのだと思えた。
特に気になったことは、私たちと同年代の人たちが何をどう考えているか。
この社会をどう生きようとしているのか、という点だった。
1995年~96年に生まれた私たちは希望を特に感じないまま生きてきた。
阪神淡路、サリンと共に生まれ、
物心ついた時にNYのビルに飛行機が突っ込む瞬間をテレビで見て、
氷河期って呼ばれて苦労してる大人たちをみながら育って。
ゲームをしたらゲーム脳になると言われ、
公園でサッカーをしたら球技は禁止と言われ、
ニコ動でボカロを聴いていると「変なの」と世間から揶揄われ。
2011年の高校入学直前には絶望も絶望の3.11。
大衆的にも手の届く範囲でも、希望という希望を感じないまま生きてきたこの世代は、コロナ禍をどう過ごすのか。何を考えるのか。
そんなことを知りたい私にとって、SixTONESはドンピシャの世代だった。
1994年~97年に生まれた6人のメンバーが揃うこのグループ。
観ているだけで、勝手に自分を投影してしまう。
同じ時代を過ごしてきた彼らが舞台上で輝いている姿を見ていると、
同性としても、同世代としても、
自分を信じて努力し続けることの重要性が伝わってくる。
ああ、そうか。
私が色々なことに諦めていた時でも、この6人は努力をし続けていたのか。
そんな悔しさが込み上げてくると同時に、
この6人の音楽がどこまで響き渡るのか、見届けたいという気持ちになる。
サカナクションの山口一郎さんがコロナ禍の配信で
「この時代に音楽を作る意味」について何度も言及をされていた。
私はそれをSixTONESに求めているような気がする。
単に、同世代というだけかもしれないが。
エヴァンゲリオンは面白い。
だけど阪神淡路とサリンが起きた1995年の暮れからこのアニメの放送が始まるという絶望感は、その時に生きていないと絶対に味わうことができない。
今回のワールドカップだってそう。
1993年のドーハの悲劇から、今年のドイツ・スペインへの勝利だって、意味としては分かる。
だけど、リアルタイムでその時代を生きていた人にしか分からない空気感が絶対にあって。
この鬱屈した日々の中を生き抜いてきた、同士としてどんな作品をつくり続けるのか、見届けたくなってしまう。
色々なことを諦めてきた。
いや、というより、気がついたら、諦めてたという表現が近い。
諦めた実感もないし、逃げた実感もないんだけど。
あ、あの時のあれって諦めたことだったのか、って後から知る。
それは、諦められてた、という方が良いのか。
正解と呼べる縋ることのできるものをずっと探して生きてきて、
しかもそれは、いつか必ず出会えるものだと根拠のないまま信じてきて
いつの間にか大人になって、社会に出て迷子になって。
そんな私に寄り添ってくれる「フィギュア」が私は好きだ。
同じ社会を見てきた彼らの言葉だから、届くものがある。
④アイドルに対する違和感を払拭してくれた
なんで、アイドルってアイドルの枠でしか活動してくれないんだろう。
そんなことをずっと思っていた。
アイドルは性別問わず色んな人に笑顔を届けて、夢をみさせる素敵な存在。
そんなのは知ってるんだけど、
明らかにレベルが高いパフォーマンスができる(目指せる)のに、
わざわざアイドルの枠に留まっている必要性が私には分からなかった。
改名してしまったけど、欅坂46はその一つだった。
あの尖った世界観と、激しいパフォーマンスができるのならば、
あえて大人たちの手から離れて、自分たちで世界を塗り替えるアーティストとして存在し続けてほしかった。
ジャニーズだってそう。
めちゃくちゃ質の高いパフォーマンスをしてくれた後に、キュンフレーズとか言われたところで……。
それは同じ男としてみているからしょうがない、っていうのはそりゃある。
女性を相手にビジネスをしているわけで、ファンの期待に応えるのはそりゃ当たり前ですわ。
だけど、あなたたち、こんなにも質の高いパフォーマンスをしているのに、わざわざ今のファンが満足するようなことだけをやらなくてよくないですか…??って思ってしまっていた。「少年たち」だってこんなことわざわざしなくたって十分面白く見れるじゃんよ、とか思ったところたくさんあったけどあれはああいう文化ですね。
TOKIOとENDRECHERIがサマソニ、JOIN、イナズマロックに出たように…
関ジャニとWESTがメトロックに出たように…
もっと、もっと、音楽シーンにどんどん出てきたらいい。
あなたたちはかっこいいんだから。
そんな私がYouTubeでたまたま出会ったのが2つの映像。
SixTONES - JAPONICA STYLE [English Ver.] (Lyric Video)
「Johnny‘s World Happy LIVE with YOU」 2020.3.29(日)16時~配信 【Sexy Zone / SixTONES / HiHi Jets】
あああーーーーーなんじゃこりゃーーーー
これなんだよ、これ。なんだこれ。いや、そうなのよ、これ
うわーーーすげーーーーなんだこれーーーー
かっこえーーーーーーーーーーー
うわーーーこれはあれだ、すごいやつだ
こんなのをずっともとめてた(語彙力)
ってなるぐらいの圧倒的な歌唱力と
パフォーマンスでねじ伏せられるようなこの感じ。
これはアイドルの枠を飛び越えられる。
ジャニーズを決して馬鹿にしていたわけではないのだけれど、
(森田美勇人と七五三掛龍也を崇拝してたくらいですから)
"ジャニーズ"というジャンルの曲、としか聞けていなかった。
けど、初めてジャニーズの音楽を、
ちゃんと"音楽"として聴けるようになった瞬間だった。
⑤結局ミュージシャンに求めるものは音楽だけだった
好きになったSixTONESだが、私は音楽にしか興味がない。
CDも映像も買って楽しんでいるけれど、メンバーの個々の活動にはあまり興味がない。
雑誌の表紙を飾っても、朝ドラに出ていても、DASH島に出ても、バラエティに出ても、ヒロミさんとリフォームしてても、舞台に出ててもあんまり興味がない。
ANNは、もともとラジオが好きでANNを聴く習慣があったから聴いてはいるものの。
そんな話をすると、「えー好きじゃないのー?」って言われるんだけども、
好きなんです。好きなんですけど、音楽以外に興味がない。
というより、音楽だけでこんなに素晴らしいんだからよくないですか。
と、思ってしまう。ただ、それはSixTONESに限らず。
星野源やらサカナクションやら、ずとまよやら。
色んなファンクラブに入って、ライブには沢山行ってますがどれもこれも音楽以外の興味がほぼほぼない。
ファンの集まりとか、ファンのコミュニティとかも興味がないし
ファンクラブのコンテンツってやつも全く興味がない。
Twitterで「●●好きな人とつながりたい」「〇〇好きな人が周りにいなくて寂しい」って言ってる人をみると、あ、仲良くなれないって思ってしまう。
いいやん、自分が好きならそれだけで。
だから、音楽とパフォーマンスでねじ伏せてくれるSixTONESは、私にとってはそれだけで十分にお腹いっぱいになれるのです。
キュンフレーズは私にはいらなかった。
⑥そもそも雑食だった
人生で一番困る質問。
趣味って何ですかという質問。
あまりにも趣味が多すぎる。
人生で二番目に困る質問。
好きな音楽は何ですかという質問。
あまりにも聴く音楽の幅が広すぎる。
そんな私にとって、SixTONESの音楽はどこか共通点を勝手に与えてくれる。
〇〇っぽい、なんて言い方をするのは好きではないけれど、
"Everlasting"の歌い上げるあの気持ちよさとか、"Good Times"のゴスペルの世界観、"Fast Lane"や"Special Order"の良い違和感のあるJ-POP。
"Dawn"の響きはQueenのInnuendoに入ってるのかってくらい重厚だし。
"WHIP THAT"はとにかく楽しいし、やばい。(偏差値2)
"So Addicted"と"Dance All Night"とか田中樹がいることの引き出しの多さ。
"うやむや"と"フィギュア"のボカロ世代ドンピシャなあのメロディ。
"ってあなた"と"真っ赤な嘘"の日本語で歌い上げる松村北斗の幅広さとか。
"ふたり"とか着うたがある時代だったら絶対に設定してたよ、ファンモンじゃなくて。
"S.I.X"なんて開始10秒までで音楽性の広さが分かるでしょうよ。
"Strawberry Breakfast"と"僕が僕じゃないみたいだ"の王道。
きっと、彼らがこれまで聞いてきた音楽1曲1曲が全て
彼らの血となり肉となり音楽に詰め込まれているんだろうなということがよく分かる。
そしてそれをよく分かってる大人たちが、上手く舵を取って編成をしている。
背伸びをするわけでもなく、無いものねだりをするわけでもなく。
恐るべし、チームSixTONES。ソニーミュージック。
この衝撃に近いものを感じたことがあったなと思って考えてみたら
同じソニーミュージックの"スフィア"というアイドルに出会った時に近い。
声優アイドルの先駆けみたいなユニットで、私は大好きだった。
ちゃんと4人それぞれの個性を出しつつ、アニメのタイアップとかこなしていって。
こういう当時感じていたいい意味での違和感が、今、SixTONESというグループを前にして活きてきているのだなと思うと、私自身も今まで聞いていた音楽が全て繋がってきているんだなと思って嬉しくなる。
スフィアはそもそも、みんな歌がうまくて、当時はとにかく衝撃だったのだけど、特に高垣彩陽さんという人が声楽を学んでたってこともあって、京本大我の歌声に出会ったの衝撃に近かった。
高垣彩陽さんの"You Raise Me Up"が凄いんだ。
ちなみに大好きだったのは豊崎愛生さんでした。ほっこり~。
ジャニーズを知らない私にとって、先輩のあのグループのDNAを受け継いでるとか、あのグループの感じっぽくてかっこいいんだよ!と言われてもいまいちよく分からない。
「ジャニーズっぽくないから聴いてみて!」って言われて聞いた曲やグループはたくさんあったけど、いざ聞いてみて、自分でどこにジャンル分けするかと考えるとそれは間違いなく"ジャニーズ"の中であって。
だけど、SixTONESの曲は自分の中でタグ付けすると、ジャニーズじゃなくてヒップホップなり、バラードなり、ゴスペルなり、ちゃんとジャンルで分けることができる、気がする。
同系統の曲がジャニーズの中ではなくて、他の音楽作品から出てくるこの感じ。
ジャニーズ知らねえだけだろ、と言われたらおしまいなんですが。
全世界の全部の音楽を知ることはできないのであくまで自分の中での話だけどね。
もちろん、"ジャニーズ"ってタグをつけることのできる曲("この星のHIKARI"とかね)もあって。
その振り幅を持てていることが何よりも、素敵なことではないだろうか。
■これからも音楽は聴き続ける。
2022年の頭、横浜アリーナで行われた"Feel da CITY"に行ってきた。
コロナ禍で良かったと思うことの一つ。
歓声がない。
きっとメンバーたちや他のファンからすると、
声が聞こえない、声を届けられない、それは何よりもストレスなのだろう。
私も毎週スタジアムに行っているから分かる。
声を出して応援をすることで、試合の空気が変わる瞬間がある。
サポーターの声で、届かなかったあと1歩が届く瞬間がある。
そんな試合、たくさん…とは言えないけど、いくつか生で観てきた。
だから声が持つパワーは身を持っているし、信じている。
一方で、声が出せない環境だからこそ、良かった試合もたくさんある。
1つは野次を飛ばせないし、ブーイングができない。
もちろん、檄を飛ばすという意味でのブーイングは必要だ。
だけどスタジアムにいると、必要ない暴言、誹謗中傷が飛ぶ瞬間がある。
いくら熱くなっていたって、相手を言葉で殴りつける必要はない。
そのことが意外と分かっていない大人が多い。
熱くなることと、傷つけることは違う。
もう1つは選手の息遣いが分かるということ。
監督の指示や、身体がぶつかる音、ボールを蹴る音、選手の励まし合う声…
声援があれば聞こえなかった音もたくさん聞こえてくる。
これは今じゃなきゃ味わうことのできない経験だ。
きっとライブもそれに近くて、特にアイドルの世界じゃ猶更。
名前を呼ぶ声や、SixTONESと叫ぶ声、コール&レスポンスの声…
なにより、「ズドン」とかありますものね。(やりたい)
11月15日、新たなガイドラインが発表されて、限定的ではあるが一部声出しが認められることとなった。
声があったほうが良いとか、無いほうが良いとか、
そういう話をしたいのではなくて、
歓声を出せるライブに戻った時のSixTONESを観て、
私が何を感じるのか、それにすごく興味がある。
私も黄色い歓声を上げるのか、一歩引いてしまうのか。
郷に入っては郷に従え。そんなの百も承知。
「ズドン」はやりたい。
だけど、アイドルとしてのSixTONESだけじゃなくて
アーティストとしてのSixTONESを観れる機会もあったらいいなとも思う。
ジャニーズとは"そういうアーティスト"ということは分かっているけれど。
コンセプトツアーのように、いつもとは違った楽しみ方を探しているアイドルとファンの姿も見てみたい。
■結局、SixTONESはかっこいい。
音楽番組にジャニーズが出ていたり、ドラマや映画にジャニーズが出ていると、かなりの批判を目にする。
なんでジャニーズばかりなんだ。
なんで、またジャニーズなんだ。
そう思ったことが一度もないかと言われると、自信がない。
でも、ジャニーズを観続けていると、
彼らは明らかに努力をする才能に長けていることが分かる。
すげえんだよ。すげえプレッシャーの中で、努力をし続けている。
一般的な生活をしている我々からしたら想像もつかないくらいの努力量。
あなたが鼻で笑ったそのパフォーマンスの影に、どれだけの努力が詰まっているか。
あなたが食わず嫌いをしたその音楽の裏に、どれだけの葛藤が詰まっているか。
私は同じ男として、SixTONESの6人を心から尊敬している。
サッカーや野球選手に心を奪われるのと同じくらい、彼らは輝いている。
ただ、それだけじゃ納得がいかない人もたくさんいるでしょう。
色々な話が出てますわな、事務所自体も。
だけどやっぱり影響力があるのは確かで。
現に未だにCDのチャートもジャニーズがたくさん。
CD自体が売れてないとか、売り方がどうだとか色々な話はあるけど、
売れているのは確かな事実で、少なくとも音楽業界はジャニーズに助けられてる部分もある訳で。
(この評価軸を考えないといけないよねってのは、また別の話。)
だったらそりゃ、世間からの支持もありますわな。
よくアーティストを見てみれば、チャートじゃ分からない魅力も見つかる。
きっと、SixTONESだけじゃなくて、他のグループだってそうなんだろうよ。
たまたま私はこんな人生を送ってきて、こんな出会い方をして、歳が近かったからSixTONESを好きになったように。
色々な出会い方がある。
ジャニーズであろうが、なかろうが。
何にせよ、自分の"好き"と思った感情には逆らわず抗わず恥じらわず。
胸を張って、好きなままで居続けたいと思うのでした。
どうかこれからも彼ら6人の音楽を聴き続けることができますよう。