バリ島旅行記(第2話)イメージとは全く違う旅行とコレラ騒動
前日のドタバタから朝を迎えた
ここバリ島で迎える初めての朝だ
ちょっと早起きしてホテル内部と周りを散策していると
日本とは違う時の流れを感じた
ゆっくりとした時間の流れ、朝日の心地よさ、波の音
バリ島に来たんだと改めて思った
一人の散策を終えて、部屋に戻ると彼女達はもう起きていた
『おはよう!』
それぞれに挨拶をして、今までの整理を兼ねて朝食会場へ向かった
朝食会場はビュッフェスタイルだった
パンに、目玉焼きに、ライスに、フルーツにまさにテンコ盛りであった
朝食は大満足だった
中でも【目玉焼き】にハマった
日本でも食べているのに、バリ島の目玉焼きは違うのか?
その答えは『塩』
日本ではゆで卵では塩をかけて食べるが、目玉焼きは醤油と決めていたが
目に入ったのは『バリ島の塩』
ズバリ粗塩なのだが、これが絶妙に目玉焼きに合うのだ
宿泊中の朝食は毎朝食べた
さて、朝食を食べ終わった後、少し休んでホテルのプールに行った
ホテルのプールはとても小さく、最早がっかりもしなかった
25mもない小さいプール
プールサイドにあるチェアーに私達3人はそれぞれ寝っ転がった
今回のバリ島への目的は、ちょびっと観光、ゆっくりする事
私達以外誰もいないプールサイドで読書しながら
海も見たいと思いプールから海へ移動した
そこには驚きの光景があったのだ
海辺にある大きめのチェアー
『何なんだ?これは?』
こんなに良いところがホテルに隠れていたか?
お宝を発見したように、私達ははしゃいでその場所へ
『いいじゃん!いいじゃん!最高だね〜』
気分に浸っているのも束の間、スタッフがきて何やら話しかけてくる
『ん?』
確かにスタッフの感じが違う気がする・・・・・
・・ここは昨晩感動した隣の豪華なホテルのプライベートビーチだったのだ
スタッフからは居てはダメだよ的ことを言われ、追い出される私達3人
プライベートビーチから出されると、そこは何もない普通の海が目の前に
砂浜に何もひかず座る私達3人・・・何だろうこの残念な感じは・・・
ここはバリ島、日本のように海の家もなく、ただ海が目の間にある浜辺
突然!私は何を思ったのか、【海=ビーチマット】が閃いたのだ
まずはビーチマットをゲットしようと行動を起こした
砂浜の上の方を見上げれば現地らしい人がいるのを発見したので
早速、話しかけてカタコト英語でビーチマットが欲しい旨を伝えた
何となく伝わったのか、現地の男性は『乗りなよ』的な
英語とジェスチャーをしたので、私はバイクの後ろに乗って買い物へ
この時私は、すっかり彼女達の存在を忘れて、買うことだけに集中していた
ポカンと私を見ている彼女たち
バイクに乗って、雑貨屋さんみたいなお店でビーチマットを手に入れた
とてもビーチマットとは言えない普通の『ゴザ』ではあるが無いよりマシだ
また、バイクに乗って戻ると
早速彼女達に怒られた
『何勝手にバイクに乗って行っちゃうの?』
『ゲットしたよ、ビーチマット』
『ゴザじゃん!』
見事に彼女達の息はピッタリだった
『いや・・砂浜に直接座るよりいいかな〜と思って・・・』
買って来た『ゴザ』をひいて座る私達3人・・・
まさか、海外で『ゴザ』に座ると思わなかった
座ってしばらくするとため息が聞こえてきた
『ホテルに戻ろうか?・・・』
『そだね・・・』
女子二人はホテルに戻り始めた
無言が私達3人を包んでいた・・・・・
二人の後ろをゴザを丸めてテクテクと歩く私
『そうか!』
『私のバリ島旅行はこの為にあったんだ!』
『もしかして大活躍しているんじゃんない?』
誰にも褒められない自分を
もの凄く無理のあるポジティブに考えることで
無言の壁に立ち向かう、精一杯な私なのであった