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絵の躍動感(※アクションシーンとは限らない)を効果線なしで表す方法

絵の躍動感について、これまた熱心にお勉強する絵師さんのnoteで言及されていたのを読んだ。

躍動感かあ。

私が思うに、まず「本当に躍動感のある絵」とそうでない絵を見分けることから始めた方がいいんじゃないかなあ。
というのは、絵ってホントの画力以外でもいろんな小技で躍動感を演出できるから。
すぐに思いつくのは漫画なら効果線とか、迫力ある書き文字とか?

真実に躍動感のある絵って漫画じゃない一枚絵で効果線も書き文字もなしで動いて見えるものである。
ちなみに以前絵柄ストーキングされて消えてった(ように見えた)プロ漫画家が真にそれだった。

だから、真に躍動感を描く画力が欲しかったらそれらの小技(漫符)に頼らず描く必要が出てくる。
けど、その「小技(漫符)に頼らずキャラ(人物)だけで躍動感を描ける絵師さんの絶対数が少ない」のである。
大半の絵師さんは小技込みで動きを描く。
そもそも商業誌でも小技なしで動きを描くこと自体が要求されていないのでそこまで追求する人が少ないのだと思う。

では小技なしで動きを描いてみようと試みる絵師(私)はなぜそれを志向するのか?
というと、奇跡的にそういう小技なしでとんでもない躍動感に満ちた絵を描く絵師さんに思春期当時運命的に出会ってしまったからである。
思春期に出会ったすごいものの突き刺さり方は一生モノなのである。

だがしかしそういう絵師さんは何せ絶対数が少ない。
思春期に運命的に出会って以来数多の絵師さんを見てきているが本当に少ない。
また本当に小技なしの躍動感が描ける絵師さんの絵ってのは躍動感フェチになった私にとっては吸引力がすごいから、見たらすぐわかるはずである。
がしかしまあそんなにはいないのだった。実質。

そんでいわゆる画力の高い美麗な絵を描く絵師さんの皆が皆、躍動感を表せる…わけではない。
一流の超有名ベテラン漫画家であっても止め絵なことは結構ある。
誰とは言わないが失礼ながら美麗なマネキンを描くなあという印象の方もいる。
動きのなさを効果線などで補う人が多い。
でも漫画だからそれは当然なので、それが悪いわけではなく、もちろん大いに「効果線を効果的に」使うべきである。
ただ、私が躍動感フェチなので個人的にそういう小技なしで描ける絵師さんに強烈に惹かれるというだけである。
そんで効果線なしでも動いて見える絵に効果線が付くと最強に躍動感が出て一番美味しいと私は感じるから、可能なら効果線なしでも躍動感ある絵の方がより好みなのである。

では小技なしで動きを描く絵師さんの絵は何が違うのだろうか。
というと基本はやはりデッサン力である。
それも単に人体描くのが上手い、だけではなくプラスアルファがある。

例えば力の入ってない大根棒演技の形だけのポーズと、相応に力んだポーズとを見分けられる観察力などである。
またあるいは人形的な通り一辺倒のデッサンではなく、どのようにどのくらい力が入ると筋肉がどのように変形するのかというさまざまな応用編まで理解し、重心や傾き方を齟齬なく力強く描けるデッサン力である。

ちなみに前に描いた相方にダーシュさん言われた絵、相方が言うには顔の側の手が動いて見えると言う。
以下のnoteに載せた絵のことね↓

描いてから日数経ってて忘れてたけど、確かに描いてる最中はこのキャラの手が脳内映像で動いてたわそういえば。
動いてる中のどこを切り取ろうかなーと試行錯誤しつつ描いてた。
てことは脳内映像で動いてたら見た人にも動いて見えるのかもしれない。
といっても動いて見えるのは相方だけで世界中の他の人は誰一人動いて見えないのかもしれないし、そこは確かめようがない。
とりあえず相方は「動いてるーこの手が何度見ても動いてるー」とは言ってくれるけどね。

何も決めないで描いたらこうなった
(いつも何も決めてないけど)
「こう見えるなあ」
「だんだんこう見えて来たなあ」
に従って描いていくのである

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