私の場合話#2 家業継承する?やめる? 選べるの?
前回#1の続きです。脳梗塞で父が倒れ、家業を手伝う為に当時勤めていた会社を辞め数ヶ月経過…いろんな事がわかってきます。
父は仕事を家に持ち込まない寡黙な人でした。父は、家業を父の代で終わらせようと決めていた為、恥ずかしながら、父がどんな仕事をしているか、細かいことは知らなかったんです。
父が倒れたのは60歳のとき、あと5年で閉業するつもりで、従業員採用や借入金、全ての事が計画されていること、今会社を閉めたら借入金の返済で色んなものを失う事を母から聞かされました。
20人程度の小さな会社だった為、運営はほぼ父一人でやっていました。誰も会社の内情、運営方法をわかっている人はいない…父は命は助かったものの、もう仕事復帰できない状態で病院でリハビリ中、後遺症で何か聞いてもすぐに混乱してしまう状態でした。
父が会社に不在でも、会社を回していかなければならない、お給料を従業員に払わなければならない…
自分はもう年だから、今、会社を潰されたら困ると泣きつく年配従業員やこんな不安な状態の会社にはいられないと転職を考えると伝えてくる従業員、銀行に呼び出され、口座を凍結される…
次から次へとどうしてよいかわからない事が起きました。
毎日不安で、ずっと何かに押し潰されているような気持ちでした。今までのほほんと生きてきて、何も知らない私に何ができるだろう…ずっと考えてました。
その時決めた事があります。
”とにかく、会社を守る。自分の全てを注ぐ。そして諦めない。もしかしたら、20代後半の女性が女性としての幸せを築く時期にこんな覚悟をしていつか後悔するかもしれない。でも、なんの力がないからこそ、まずは5年全ての自分の時間を注ごう”と決意し、どんなことも受け入れる覚悟をしました。
覚悟を決めたからって、そうそう全てが魔法のように上手くはいきません。始めの2年くらいは、毎日自分の力不足や逃げたくて泣いて過ごしたし、大学を卒業したばかりの弟も参入した為、より戦いの日々でした。
でも、今思い出すと言えることは、覚悟を決めた人間のパワーはすごい!!40代になり、経験や知識も増えたけど、今、あの時みたいにがむしゃらにやれる気がしないです。そう、覚悟を決めた私は精神は弱小で毎日泣いていたけど、何度壁にぶつかっても諦めなかったのです。
長くなったので次回につづきます★
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